「旭洋丸」進水式 ( 内海造船 瀬戸田)
令和元年7月5(金)12時20分より内海造船 瀬戸田工場にて石崎汽船(株)の875総トン型旅客船兼自動車航送船「旭洋丸」の進水式が行なわれました。この船は愛媛県 松山市~呉~広島の航路に就航されます。
ホームページを見ると、現在この航路では既に同じ船名の旭洋丸が運航されているので代替船に成ると思われます。また新造船ではFree Wi-Fiやモバイル電源も整備されるようです。
今日は梅雨の合間で晴天とは成りませんでしたが雨の心配も無くまずまずの天気で進水式に参加する事が出来ました。雨は精密機械であるカメラには天敵ですが私的にはそれ以上に写真撮影の障害に成る見学者の傘には困ってしまいます。
何時もの様に入場5分前に正門に並びました。
建物の向こうに18日に進水するRo-Ro船が頭を覗かせてます。
まじかに見るとデカい!です。船首のバルバスバウで高所作業をしている作業の人が分からないほど小さいです。
今日も入場時に日本一の生産量を誇る瀬戸田名産のレモンを使った粉末飲料と本船のスペックが記されたニュースレターを頂きました。
入場時に貰ったニュースレターから「旭洋丸」の特徴とスペックを少しアレンジして記載します。
< 特徴 >
1.本船は2機2軸2舵の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は船首および船尾に装備されたランプドアにて行います。
2.船型は普通船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。
3.離接岸が容易にできるように船首部にバウスラスターを装備しています。下記写真の丸い穴が空いている所が右舷左舷に貫通しており、その船体中央部に電動プロペラが装備されており、これにより横移動が出来ます。
4.昇降設備として高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板(車両専用のデッキ)から遊歩甲板(またはプロムナードデッキと言います:人専用のデッキ)に直接移動可能なエレベーターを本船左舷側に装備しています。
5.省エネ装置としてエコキャップを装備し、推進性能の向上を図っています。
通常プロペラの後端にはプロペラを軸に止めキャップを着けますが、この部分で発生する渦流がロスと成るため、通常のキャップに替え、この部分にプロペラ状に加工したエコキャップを装着し推進効率をあげています。
< 主要目 >
・全長: 約62.60m ・幅: 13.00m
・深さ:車両甲板:3.90m 遊歩甲板:9.10m
・計画満載喫水:2.80m ・構造喫水:2.90m
・総トン数:約875トン ・載貨重量(構造喫水にて):約345t
・車両積載能力(12mトラック):6台 15mトラック:2台
乗車のみ:33台
・旅客定員(通常時):300人 (非常災害時)428名
*石崎汽船さんのH.Pには災害時には給水や送電ができるような設備も備えています。と、記載されているので避難所的な役割も出来るのかな?。また大きな清水タンクを備え自家発から外部へ電気を送る設備も有るようですね。
・乗組員:12名
・主機関:ダイハツー6DME-23 2基2軸
連続最大出力:1,200kw X 750/235min-1 X 2
・航海速力: 約14.8ノット(約27.4km/h)
・資格(航行区域):JG第二種船(平水区域)平水<沿海<近海<遠洋
・船級: JG(日本政府:ジャパニーズガバメント)
・船籍港:愛媛県松山市 航路:松山~呉~広島
起工年月日:平成30年7月30日 完工年月日:令和元年9月 下旬
撮影場所を決め撮影準備していると来賓の方々が式場に入られ、最後に内海造船社長のエスコートにより石崎汽船社長が入場し進水式の始まりです。
国旗掲揚から始まり、続いてオーナーの「旭洋丸」命名による除幕です。
支綱が切断されシャンパンとクス球が割れトリガーのロックが解除され五式のテープに彩られ本船は滑るように進水して行きます。
今日も楽しい一時を過ごす事が出来ました。石崎汽船(株)、内海造船(株)さんありがとうございました!。
式後も来賓・主賓が退場して、解散!の指示が有るまで作業員の方達は整列しています。
蛇足ですが船主が支綱を切断して本船が船台を滑って進水しますが、実際はシャンパンに繋がれた綱を切ったタイミングで安全装置のロックを解除しています。
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