「さんふらわあ かむい」進水式 内海造船(株)因島工場
令和6年4月11日、大安吉日に内海造船(株)因島工場に於いて(株)商船三井さんふらわあ発注の15,600総トン型旅客船兼自動車航送船「さんふらわあ かむい」の進水式が行われました。
見学開始時間より5分ほど経って行くとLNG燃料船のフェリーなので多くのメディアにも取り上げられていたので、平日にも関わらず大勢の見学客で賑わいました。
入場時には何時も通りレモン生産日本一の瀬戸田レモンを使用した粉末レモンの飲料を頂きました。
写真の通り見るからに今迄のフェリーの船首形状と違う事が分かります。また「さんふらわあ」と言えば船体の色は白で統一されており見るからに今迄見た船とは違う印象でした。
船台に着くと普段、撮る事が出来ない写真をバシバシ撮ります。
満潮時間に成る頃には命名・支綱切断する主賓を内海造船社長によりエスコートされ式場に来ている来場者全員の拍手で入場されました。
進水式の始まりは君が代に合わせ国旗掲揚から始まります。
次には主賓(基本的にはオーナーが行う事が多い)のセイコーマート代表取締役会長により船名の命名が行われました。ここでも拍手がおきました。 続いて進水作業の開始です。手順の指示が出ます。
号鐘と共に1ば~ん(作業員準備配置)2ば~ん(船首盤木の取り外し=あくまでセレモニー用)
3ば~ん(進水台と滑走台とを繋ぎ止めておくトリガーの安全装置の解除)が行われ、いよいよクライマックスの支綱切断の瞬間です。(支綱切断は主賓の御婦人が行われます。)
シャンパンが割れると同時にトリガーが解除され船は滑るように進水して行きます。
今日も新しい船の誕生を見る事が出来て感動です。
造船所を退出する時に貰ったスペック内容を分かり易くアレンジし写真を添付します。
<特徴>
1.本船は1機1軸、1舵(推進用エンジンが1台でプロペラが1台で舵が1台)を備えた旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は、船首右舷および中央に装備されたランプドアと艙内ランプにて行います。
2.風抵抗を低減する大型の風防及び船首形状とした”維新船型”(*1)を採用しています。(*1)維新船型:"Innovation in Sustainability backed by Historically Proven, Integrated Technologies"→”ISHIN”、頭文字より。
船首上甲板のブルーワークの先端部が湾曲せず平坦に成っています。 また、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置”STEP”(*2)を採用しています。(:2)STEP:"SPRAY TEARING PLATE"、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置。バルバスマークの上に有る三角形の物。
3.航海中の横揺れを防ぐためのフィンスタビライザを備えているほか、(写真は収納されている状態、使用時は向こうから手前にヒレ状の物が出てくる)
バウスラスタ2基(旋回や横移動=離接岸する時に使用)
およびスタンスラスタ1基、ポンプジェット(*3)1基、バブル付吊舵を1台装備すると共に、5翼可変ピッチプロペラを備える事で、操船性を向上させています。
(*3)ポンプジェット:船底に装備される水流ジェット方式による推進装置。
4.主機関、発電機関及びボイラーは、重油とLNG燃料双方を切り替えて運転可能な二元燃料仕様と成っています。
5.昇降設備としてエレベータを装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板および旅客乗船口から客室に直接移動可能と成っています。
<主要目>
全 長 約199.40m
幅 (型) 28.60m
深 さ(型) 6.85m
計画満載喫水 (型) 6.87m
総 ト ン 数 約15,600トン
載 貨 重 量(計画満載喫水にて) 約5,805t
車 両 搭 載 能 力 13mトラック 約155台
乗用車 約 50台
旅 客 定 員 157名
乗 組 員 30名
主機関 三井造船-MAN B&W 12S50ME-C8.5-GI型 二元燃料ディーゼル機関1機1軸 連続最大出力 21,240kwX135.0min-1X1
航 海 速 力 約24.0ノット(約44.5km/h)
資 格 JG 第二種船 非国際(国が行う検査によって建造)
航 路 大洗~苫小牧
起 工 年 月 日 2023年 9月14日
進 水 年 月 日 2024年 4月11日
完 工 年 月 日 2024年12月 下旬
今回も記念として内海造船さんからは粉末レモン飲料と商船三井さんからは”商船三井さんふらわあ”と書かれたステッカーとクリアーファイル、パンフレットを頂けました。何時かは是非のんびりと船旅をしたいな~。
内海造船(株)さん(株)商船三井さん有難うございました。
2番船も必ず見学に行かせてもらいます。
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