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2024年9月 6日 (金)

「さんふらわあ ぴりか」進水式 内海造船(株)因島工場

Dsc_03065 令和6年9月4日、お昼の満潮の時間に合わせ内海造船(株)因島工場においてカーフェリーの進水式が有りました。

4月に行われた「さんふらわあ かむい」の2番船と成る「さんふらわあ ぴりか」の進水式が沢山の観客を集め執り行われました。

進水式30分前の開場時間に合わせ現地に出向くと既に沢山の人が並んでいます。流石に話題性の有るフェーリーとも成れば、式当日や以降のyoutubeやSNSを見ると他府県からもチラホラ来られている様でした。

何時もの様に、入場時に瀬戸田レモンで作られた粉末飲料を頂き、式場へ向かうと、どーんと紺碧の色をした船体が目に飛び込んできました。Dsc_02385 逆光気味なので撮影は厳しいな~。

今迄の、さんふらわあ、と違って船尾方向の色は従来の白色ベースの太陽マークですが写真の様に船首方向は藍色です。これは、海と空を表す「青」「夜明けの海」と新しい時代を照らす光」をイメージした配色の様です。

取り敢えず船尾方向から船台に上がると真下から船体を仰ぎ見る事が出来ます。

Dsc_02415 船体の下回りや、気に成った撮影をしたのち、式での撮影ポイントを決めます。既に前列はマニアックな人達で埋まっています。その後方で全体が見渡せる位置に陣取りました。最近はスマホを持っている人、皆がカメラマンに成るのでイザ船が動き始めると我先にとスマホを掲げたり人の前に前にと動いたりして、思った様な写真を撮るのが難しいですね。沢山の人が居る時の撮影は運ですね。

式典の時間に成ると会場の皆さんの拍手と内海造船 社長のエスコートにより北海道ゆかりの企業であるホクレン農業協同組合連合会の会長と、ご婦人を伴われ入場されました。

進水に先立って支綱切断者の会長ご婦人に花束の贈呈が行われました。

いよいよ進水式の始まりです。

最初に国旗掲揚です。

Dsc_02755_8 今日も暑い日ですが風が吹いていたので日章旗と共に社旗も気持ち良くはためいて中々絵になるな~。

続いてホクレン会長による命名です。

「さんふらわあ ぴりか」とアイヌ語由来の名が命名されました。

Dsc_02795 除幕されても撮影場所の関係で船名が見えません(泣)。

「ぴりか」とは”美しい”、”豊か、の意味が有るそうです。

次は号鐘により進水準備作業の始まりです。

Dsc_02825 船首に有るセレモニー用の盤木を取り外します。

Dscn16325 いよいよクライマックスです。

会長の夫人により支綱が切断されました。

Dsc_02915 シャンパンが割れました!。

Dsc_02975 進水台のロックが解除されと船が滑る様に進水し、くす玉が割れると五色のテープと紙吹雪が舞い、風船が放たれました。

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Dsc_03345 新しい船の誕生です!。

Dsc_03505式典退出時に貰った(船名が命名式以前に分かるのを防ぐため)ニュースレターを記載します。自分なりに分かり易いように写真を添えたり加筆しています。「さんふらわあ かむい」と仕様は同じですが、内装は少し異なる様です。

<特徴>

1.本船は1機1軸、1舵(推進用エンジンが1台でプロペラが1台で舵が1台)を備えた旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は、船首右舷および中央に装備されたランプドアと艙内ランプにて行います。

2.風抵抗を低減する大型の風防及び船首形状とした”維新船型”(*1)を採用しています。(*1)維新船型:"Innovation in Sustainability backed by Historically Proven, Integrated Technologies"→”ISHIN”、頭文字より。

*斜め方向からの向かい風を推進力に利用する船首形状の事です。

Dsc_03035 船首楼甲板を覆う様にブルーワークが湾曲し、船首先端部が湾曲せず平坦に成っています。

また、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置”STEP”(*2)を採用しています。(:2)STEP:"SPRAY TEARING PLATE"、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置。バルバスマークの上に有る三角形の物。

Dsc_02635_2 3.航海中の横揺れを防ぐためのフィンスタビライザを備えているほか、(写真は収納されている状態、使用時は向こうから手前にヒレ状の物が出てくる)

Dsc_02435 バウスラスタ2基(旋回や横移動=離接岸する時に使用)

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およびスタンスラスタ1基、ポンプジェット(*3)1基、バブル付吊舵を1台装備すると共に、5翼可変ピッチプロペラを備える事で、操船性を向上させています。

(*3)ポンプジェット:船底に装備される水流ジェット方式による推進装置。

4.主機関、発電機関及びボイラーは、重油とLNG燃料双方を切り替えて運転可能な二元燃料仕様と成っています。LNGではCO2を25%、硫黄酸化物SOXを100%削減でき環境負荷を大幅に低減できる仕様と成っています。

5.昇降設備としてエレベータを装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板および旅客乗船口から客室に直接移動可能と成っています。

<主要目>

全     長                 約199.40m

   幅   (型)                28.60m

深     さ(型)                 6.85m

計画満載喫水 (型)                 6.87m

総 ト ン 数                約15,600トン

載 貨 重 量(計画満載喫水にて)        約5,805t

車 両 搭 載 能 力 13mトラック            約155台

         乗用車               約 50台

旅 客 定 員                     157名

乗  組  員                      30名

主機関  三井造船-MAN B&W 12S50ME-C8.5-GI型 二元燃料ディーゼル機関1機1軸 連続最大出力 21,240kwX135.0min-1X1

航 海 速 力          約24.0ノット(約44.5km/h)

資     格 JG 第二種船 非国際(国が行う検査によって建造)

航     路                   大洗~苫小牧

        起 工 年 月 日  2024年 2月14日

        進 水 年 月 日  2024年 9月 4日

        完 工 年 月 日  2025年 4月 中旬

2024年7月15日 (月)

「結 Line こしき」進水式 内海造船(株)瀬戸田工場

Dsc_086950 令和6年7月11日、内海造船(株)瀬戸田工場で甑島商船(株)/鉄道建設・運輸施設整備支援機構発注の1,050総トン型の旅客船兼自動車渡船「結 Line こしき」の進水式が有りました。

今朝まで大雨警報が出ていましたが、お昼までにはすっかり雨も上がり昼からの進水式は曇りながらも「進水式の天気は晴れる」のジンクス通りに雨が止んで良かったです。

入場時には何時も通り進水する船の特徴やスペックが書かれたニュースレターと、生産量日本一の瀬戸田レモンの粉末飲料を頂きました。

Dsc_08165 今日は平日でもツアーでの見学者も有り沢山の人達で賑わいました。

進水式に向け事前作業が佳境を迎えています。

建造中に間違っても滑走台が動かない様に進水台と滑走台とを溶接されているブラケットを取り外していました。

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Dsc_08225 会場で主だった写真を撮り終え、ここだと思う場所で開会を待ちます。

満潮時間に成った頃に合わせ内海造船、社長のエスコートにより甑島商船の社長と夫人が入場し、いよいよ進水式の始まりです。

最初に君が代に合わせ国旗掲揚です。

Dsc_08435 Dscn16095 続いて甑島商船社長による命名により除幕です。

Dsc_08455いよいよ進水準備です。

号鐘が打たれ

Dsc_08495 進水作業責任者による”よ~い!1ば~ん!”の作業指示によりセレモニー用の盤木が取り外されます。

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Dsc_08535 旗による合図で作業確認します。

続いて”2ば~ん、3ば~ん”の号令で右舷・左舷の安全装置の解除を行いました。

そして今日のメイイベントの始まりです。

社長夫人による支綱切断によりシャンパンが割れました。

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Dsc_08605 「結 Line こしき」が進水台を滑る様に下りて行きます。

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Dsc_08705 Dsc_08725

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Dsc_08955 今日も新しい船が生まれました。

船が進水しても式典に参加している作業員の人達は責任者からの進水作業終了の号令が出るまで整列したままです。*隣で建造しているのはコンテナ船です。

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Dsc_09045 ニュースレターに書かれている内容を書き起こし、現地で撮った写真を添付して私の知っている範囲で加筆し分かり易く書いてみます。←間違ってたらごめんなさい。

<特徴>

1.本船は2機2軸(主機と言われるエンジンが2機とプロペラを動かす軸が2つ=プロペラが2枚)船型の旅客船兼自動車渡船で、車両甲板への自動車の搭載は船首および船尾に装備されたランプドアにて行います。

Dsc_08335 船首のランプドアはバウバイザーと言われる船首と一体と成ったカバーで覆われてます。

Dsc_083850 2.船型は球状船首(バルバスバウ)および双胴型船尾(船尾の舟形が2つに分かれている)を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。

Dsc_08215船は水面に波を作りながら進みます(これを造波抵抗と言います)この造波抵抗を小さくするために水面下に球状の船首を追加すると水面(喫水線)で作られた波と反対向きの波が球状船首で作られ互いに打ち消し合う事で造波抵抗を小さくすることが出来ます。また船尾では渦が発生するので、これを小さくするために流線形の双胴型とにしています。

3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えています。写真は収納された状態で使用時は羽根が向こうから手前に出て来ます。

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4.バウスラスタ1基および、4翼可変ピッチプロペラを装備して出入港時の操船性を向上させています。

バウスラスターは船首に有るプロペラを進行方向に対して90度に取り付けたもので、船を離接岸する時など横移動させる時に使います。(2.写真参照)

4翼可変ピッチプロペラはプロペラの角度を可変する事が出来るので微速から全速域までスムースな速度調整が出来、また緊急停止時にもスムースな後進が出来ます。

一般的に船は車のバックと同じようにエンジンの回転を落としてギヤによるものと、エンジンを停止し、逆回転でエンジンを再始動して後進する方法が有りますが、この方法ではタイムロスが生じます。

Dsc_08325 5.昇降装置としてエレベータを本船左舷側に装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として、車両甲板から船橋甲板に移動可能です。

6.省エネ装置として、(4.写真参照)バルブ付きルーパス舵および船尾フィンを装備し、推進性能の向上を図っています。

舵の中央にに付いている球状の物(バルブ)はプロペラの中央にあるボスから発生する渦を整流します。通常の舵の断面は飛行機の羽と同じ形をしていますが、ルーパス舵は舵の後端(プロペラと反対側)部分を緩く若干逆Rの形で、平行部分の形を造った舵。通常の舵に比べ揚力が増し、舵角0度の時の抵抗が若干減るので小さく作れ効率の向上が得られます。←文章だけでの説明は難しいですね。

<主要目>

 全    長                  約73.00m

   幅   (型)                13.20m

 深    さ(型)                 9.60m

 計画満載喫水(型)                 3.75m

 構 造 喫 水 (型)                 3.85m

 総 ト ン 数                約1,050トン

 載 貨 重 量(計画喫水にて)        約  380トン

 車両搭載能力 乗用車のみ                41台

        又は乗用車19台及び中型トラック5台 合計24台

        又は乗用車17台及び大型トラック5台 合計22台

 旅 客 定 員   2時間未満            358名

 乗  組  員                     20名

 主 機 関   ダイハツディーゼル 6DEM-28型    2機2軸

         連続最大出力       2,270kwX750/269min-1X2

 航 海 速 力                約17.5ノット

 資     格           JG第二種船(限定沿海区域)

 船  籍  港             鹿児島県いちき串木野市

       起 工 年 月 日    2024年 3月 8日

       進 水 年 月 日    2024年 7月11日

       完 工 年 月 日    2025年  2月上旬

今回の進水はローラー進水と言う方式です。

船台の上に進水台が固定されており、その上にローラーが装備された滑走台が乗っています。

Dsc_0828 進水する時は船体と一体として固定されている滑走台と沢山の盤木やブラケットなどの付属物が一緒に進水します。これらの付属物は後にドッグ入りした時に取り外されます。

Dsc_08225_2爪にワイヤーが掛けられ滑走台のビットでターンし掛けられてます。

進水する時は片方の爪のロックを解除しワイヤーを解放します。同時に油圧ピストン(赤色)で滑走台を押し出します。

Dsc_0906500進水後の船台上はスッキリした感じです。

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Dsc_09025 甑商船(株)さん、内海造船(株)さん今回も感動を有難うございました。

2024年6月18日 (火)

令和6年6月 石鎚山登山

Dscn1579_2 梅雨に成るまでに登ろう!と思って天気予報とニラメッコしながら初めての単独登山に行って来ました。登山は何であれ動けなくなった時点で遭難に成ってしまうので心配性の自分にはソロ登山はハードルが高く中々一歩が踏み出せなくて行動力有るのみと自分に言い聞かせ(大げさな!と言われそう)レスキュー費用も出るレジャー保険にも入り準備万端で臨みました。

春先からマウンテンバイクでしまなみ海道の多々羅大橋の道の駅まで往復50km近くを週1で通い、平地では20km/hで脚力の強化をしました。

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当日は天気予報通り晴れ、気持ちの良い朝を迎えました。

4時過ぎには起床し、忘れ物が無いかザックの中を再確認し準備万端で6時には家を出ました。しまなみ海道では通行車両がまばらで朝早いと言っても、こんなんじゃあ建設費の償還は中々難しいな?~と高速道路に関係する仕事に従事していた頃の事を思い出しながら走っていました。

2時間でロープーウェイ乗り場下の駐車場に予定通り着きました。駐車料金500円を支払い登山靴に履き替え気分はウキウキで出発。

まず目にするのはロープーウェイ乗り場への入り口看板。

Dscn15315看板の錆具合がレトロな感じを醸し出し中々の雰囲気です。

そして次に出迎えてくれたのが天狗のお堂でした。

Dscn15325 こちらは「法起坊大天狗=役行者」が祀られているお堂でした。

真言「オン ビラビラ ケンビラ ケンノウ ソワカ」と3回唱えます。

下記、案内板をクリックすると、もう少し大きく見れます。

Dscn15331000_2 次に現れたのは石鎚山の御神像3体と役の行者像と弘法大師です。

Dscn15355ロープーウェイの乗車時間は平日なので8時40分が始発です。

往復乗車券2,200円を支払い約30人ほどで発車。

Dscn15395455mから1300m成就駅まで急峻な山間を一気に昇ります。

Dscn15955 遠くに西条市の市街が見えます。この間、2度耳がツーンと。

Dscn15945 5分ほどで成就駅に着きました。(↓帰りの時の写真)

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Dscn15915 ここから登山開始です。

8時50分、はやる気持ちを押さえてマイペースで歩みを進めます。

あれ!?何かおかしいぞ!?息がハァハァしてる。空気が薄いせい?

歩き始めたばかりなのに心配に成ってきた。

800mの距離を標準時間通りの30分で成就社に着きました。

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Dscn15425 手を合わせ平穏な日々の生活を祈りました。

隣の遥拝殿では今日の登山が無事で帰れる様にお願いしました。

Dscn15435 御幣の向こうに見える石鎚山(右には石鎚神社頂上社)手を合わせました。

Dscn15445 神門をくぐると、いよいよ登山道の始まりです。9時13分。

Dscn15455 ここからはしばらく下りが続きます。と、言う事はいずれ登り返すんです。。。

神門から10分ほどで遥拝の鳥居に着きました。ここは体力的に石鎚登山が出来ない人がここで拝礼する所です。

Dscn15475下りなので20分ほどで八丁まで来ました。

Dscn15495 ここからが難行苦行の登山道と言うか階段道です。ここから山頂までの八割がた階段なんです。こんな階段道が延々と続きます。

Dscn15505 ハァハァぜぇぜぇと青色吐息で汗をぬぐいながら、歩いては止まりを繰り返し腰を下ろす事無く根性で頑張ってます。そんなこんなで成就社から35分で1.6kmまで思った以上、順調に来ました。

Dscn15525これからも先は階段道が延々に続いているのかと思うと心が折れそう。その内、ついに階段がベンチに見える始末でヤバく成ったので小休憩。長袖のTシャツは汗びっしょり、帽子も汗で濡れてレーション(行動食:お菓子など)を食べる気力もなくスポーツドリンクを一気に半分ほど飲みました。10kgのザックもメチャ重く感じ今回で6度目の石鎚登山だけど、こんなに辛いの初めてだな~。

やっとの事で半分の試しの鎖に。

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Dscn15545 ここで登ろうか、どうしようか思案。シンドイけど登ろう!。

Dscn15555 あーヤッパしんどいわ!16階建てのビル登ってる様なものだから。

先行して写真撮ってた2人は鎖をパスし、貸し切り状態なんで自分のペースでどうにか登りきると小さな祠が有りました。

Dscn15565 次はここだけの、下りの鎖でしたが登りに比べ楽ちんだった。

階段道は腿を階段の高さ上げないといけないのでメチャ疲れる。当然、段差が均一でないのでシッカリ足元を見ながら足を上げないとツマヅイテ転びそうに成るんです。こんなパターンで転んで捻挫や骨折で自力歩行が出来ず遭難に成るんです。

少しづつ確実に頂上に近づいている。ここまで神門から標準の1時間30分で来てる。

Dscn15575夜明かし峠まで来ました。

視界も開け、荒々しい岩峰が特徴の石鎚山の全容が見えます。Dscn15595

Dscn15605 夜明かし峠は、車やロープーウェイが無かった時代に参拝者がここで一夜を明かす所だった様です。標高で見ると未だ300mほど登らんといけんじゃん!はぁ~。

少し歩き1の鎖に来ました。足が上げるのがシンドイので鎖はパス。

Dscn15635 いよいよ頂上直下の急登に向かって行きます。Dscn15645熊笹を過ぎると土小屋との合流点に来ます。

Dscn15695 ↑左の道が土小屋方面です。ここから頂上まであと600mです。

下山時には、この分岐で間違えると大変な事に成るのでシッカリと案内表示がされています。足元しか見ていない人でも分かるように階段の木にも行き先が表示されていました。

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Dscn157051 そして、この直ぐ上には立派な公衆トイレと冬季における兼用の避難小屋が有ります。トイレの利用には協力金として100円必要です。

Dscn15725 冬季の積雪を考慮し屋根裏が避難小屋と成ってます。

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この直ぐ上に2の鎖が有ります。

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Dscn1587 鎖をパスして迂回ルートを進むと、鉄製の階段が続きます。

Dscn15755通行区分は下界とは反対で「お上りさん、お下りさん」と成って、この先下りの谷側には手摺が無いので、下山時ちょっとスリルが有ります。

Dscn1586道しるべの標識を見ながら”あと400m・まだ400mもあるん?”と複雑な心境で難行苦行に耐えるのみ。

Dscn15765山頂はもう目の前、しかしやっぱり石鎚山の切り立った険しい岩肌は魅力的だな~。

Dscn15775 やっと石鎚山(弥山)1,974mに到着!

Dscn15785 標準時間と同じ2時間30分で何とかこれたー!

最高峰の天狗岳1,982mへの挑戦はガスって危ないので次回へ残します。(苦しい言い訳)高山ではお昼頃に成るとガスが湧くことが多いです。

Dscn15825 くたくたで、昼食により燃料補給します。周りを見渡すと殆どの人はサンドイッチを食べています。誰一人ガスストーブを使っている人が居なく、使ったらマズイんかな?。と心配しながらもお湯を沸かしコレを食べました。

Dscn15815 家ではインスタントラーメンのスープを飲み干すなんて健康のため有り得ませんが沢山の汗をかいてるのとスープを山に捨てる事なんて有り得ませんから。「金ちゃんヌードル」はプラスチック容器が2重に成って壊れにくいのでザックに入れて持ち運ぶには都合が良いんです。食後にはインスタント甘酒も飲んで、やっと元気が出て来ました。1時間ほど山頂からの景色を眺め下山しました。

下山も山頂からロープーウェイ乗り場まで2時間15分で標準タイムでした。

下りの階段は足首と膝に体重が掛かるんで”こたえる”んですよねー。

マスクをして自転車を漕いで心肺機能と脚力の強化をしたけど思ったほどトレーニングに成って無く翌日には何年振りか分からない位にフクラハギの筋肉痛がきました。

次回、何処かの山に登るために十分トレーニングしないと。

近所の山へのトレーニングはダニに噛まれて(病院にも行き)からは冬しか行かないんでクラブ活動のごとくザックを背負って砂浜を歩く?。

2024年6月10日 (月)

米海軍ハワード・O・ローレンツェン (ミサイル追跡艦)

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アメリカ海軍 ミサイル追跡艦「HOWARD O. LORENZEN」が3月上旬、JMU因島工場にドッグ入りしました。

これまでもJMU因島工場では海上自衛隊の艦船(護衛艦・補給艦・輸送艦・掃海艦、艇)はもとより、これまでも米海軍の戦闘能力を持たない音響測定艦や貨物弾薬補給艦も点検整備で入港しています。

音響測定艦とはテレビドラマで警察が誘拐犯の電話の声を声紋と言う波形で(周波数スペクトラム)表示させているシーンを良く見ますが、この船は音紋と言う主に潜水艦のプロペラ音を収集する事を任務としています。双胴型の艦で高性能の曳航式ソナーと言うセンサーで百キロ超のエリアの音紋を収集する事が出来るそうです。

モチロン海上自衛隊も3隻の音響測定艦を所有しています。

Dsc_18735補給艦の特徴である燃料や水の補給用パイプが有りますね。

Dsc_07545 今回は世界に1隻しかない特別な艦(ふね)なので、とてもワクワクしながら撮影しました。堤防でUW2旗(歓迎)を掲げ、航行状況をスマホで見ていると呉の海上自衛隊の中で、またYouTubeでも有名な海自ヲタである「来島屋旗振男」さんがアメリカ国旗を持ってやって来ました。2人して興奮しながら写真・動画撮影しました。

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真正面から見るとレーダーマストの真後ろに有る煙突が後部レーダーに影響を及ぼさない様に(微弱な受信電波に影響を受けない様に廃熱による空気の揺らぎのため?排煙のカーボンのため?)ほぼマストと同じ高さなので航海用レーダーの後方がマスクされ全周を監視出来ず若干不便だと思うんだけど?。コンパスデッキに有る幾つかのレドームに航海用のレーダーが有るんかな?。

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特徴的なレーダーがドーンと船尾に2基装備されています。

Dsc_02485保安庁の巡視艇が警戒監視しています。そしてアカラサマニ我々の直ぐそばに来たので多分、我々を撮影しています。Dsc_02425

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Dsc_02555海軍の艦らしからず白色の船体は稀で、多くの人は何用の船?と思ってしまいますね。

Dsc_02625 「HOWARD O. LORENZEN」の仕様です。

就役:2012年、全長:163m、幅:27m、航海速力:20Kt(約37km/h)、乗員:88名。

コブラキングと言われる弾道ミサイルの発射やロケットの打ち上げ追尾・監視を行うSバンドとXバンドの大型のレーダーが装備されています。レーダーに使用する電波はマイクロ波と言われSバンドと言われる2~4GHz帯帯の周波数はGPS、電子レンジやWiFiにも使われています。Xバンドは8~12GHz帯で気象衛星や地球観測衛星などにも使われています。

上記の写真に写っている上段がXバンドレーダ、下段がSバンドレーダと言われています。また通常よく見るレドームによる球状カバーの物と違い、箱の様な形で中にどの様なアンテナが有るのか?また上下や左右に動くのか?分かっていません。その殆どが秘密のベールに包まれています。

5月中旬には出港と成りました。

何時もの様にUW旗を掲げると同時に警戒監視に来ている巡視艇が今回も直ぐ目の前に飛んで来て自分を撮影している様でした。因みに今ではもう廃船に成った捕鯨母船の「日新丸」の入出港時も同じ様に巡視艇に接近撮影されました。

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Dsc_02141 入港時と違ってピカピカに成って出港です。

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Dsc_02291 巡視艇も燧灘へ向かうまで並走していました。UW。

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2024年5月 2日 (木)

弓削商船高等専門学校 練習船「弓削丸(第4世)」お披露目会

Dsc_0424 令和6年3月24日(日)弓削商船高等専門学校では29年振りの4代目となる新造練習船「弓削丸」のお披露目会が有り見学に行って来ました。当日は生憎の雨模様でしたが多くの地元の人達が訪れていました。学校の紹介では約600名の方が見学されたそうです。

新造船の操舵室の見学が出来るなんて滅多に無いチャンスなので最高な気分でした。

舷梯(タラップ)を登り上甲板に上がりますが練習船ゆえに居住区や教室のスペース確保・構造により?結構高く上り、気持ち良い挨拶で在校生が出迎えてくれました。

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まず最初に案内されたのは操舵室です。40年以上前には仕事の関係で長距離フェリーや外航船の操舵室を何度か見ていますが最初に目についたのが傾斜計がデジタル表示に成っている事です。
今でも多くの船がそうだと思うのですが操舵室センターライン上の前面窓の上に振り子の傾斜計が装備されていると思います。時代は進んでいますね~。

Dsc_03805_2 上記、写真は舵輪(オートパイロット)と操船のため両サイドの機器で主機、制御・監視を行います。白い斑点はレンズの雨粒を拭くのを忘れてました。

下記写真はNo.2レーダとNo.2電子海図です。

Dsc_03785舵輪の右舷側に有るのはNo.1電子海図と説明パネルの下にNo.1レーダ画面が有ります。

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*船舶の決まりで同一の機器・設備が左右対称に設置されている場合は右舷側をNo.1左舷側をNo.2とし、前後に配置されている場合は船首側をNo.1と呼称します。

中心が自船の位置で弓削ー佐島ー生名島が橋で繫がっていますね。

Dsc_0385 窓には雨滴や雪の除去用のワイパーと旋回窓が設置されています。

左側のワイパーは自動車の動きと違って、広い視野を確保する必要からワイパーブレードは水平移動します。また旋回窓は中心のモータで丸窓を回して遠心力で雨滴などを吹き飛ばします。

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船首センターライン上にはジャイロコンパスがそして右下にはNo.1国際VHF無線機が設置されています。ワッチ用に、また実習生のために双眼鏡が有ります。その下は双眼鏡の収納箱です。

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右舷No1レーダの後ろには火災警報盤、各種ポンプ操作盤、主機・補機監視制御盤が設置されています。

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操舵室、後方にはNo.2VHF無線機とナブテックス受信機(航海警報、海上警報・予報、捜索救助情報などの海上安全情報を自動受信し印字などの機能)

Dsc_03895左舷後方には無線局としてMF(中波)/HF(短波)無線機(近海区域を航行する弓削丸には設置義務)とインマルサット(海上移動体衛星通信)衛星船舶局が設置されています。世界中どこでも通話はモチロン、ネットの電子メールと同様の通信も行えます。

Dsc_03905両サイドに有るハンディ―無線機は連絡用(入出港時や船内外)右上にあるのは日本標準時と世界標準時の時計。左にある時計は義務船舶局として無線通信士が乗船していた船舶無線局にとっては重要な時計でした。

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毎時の15分過ぎから3分と45分~48分が赤く表示されているのを第一沈黙時間と言って世界中の船舶局と海岸局(船舶と通信する陸上局)は500khzの無線電信(モールス)の呼び出し周波数を聴取する事を義務とされていました。これはSOS遭難信号やOSO緊急信号が発せられていないか確認するためです。また同様に無線電話の場合は緑の毎時の0分過ぎから3分までと30分過ぎから33分までの時間が聴取義務とされていました。

現在はSOSに代表されるモールス信号を主体とした従来の海上遭難通信システムに代わり、衛星通信等の高度な技術を利用することで誰もが遭難・安全通信を迅速かつ確実に行うことができるシステム(GMDSS)が構築され、昔は外航船には必ず無線通信士が乗っていましたが衛星通信が普及した現在では遠洋漁船、官公庁船、巡視船や自衛隊の船でしか乗船していません。今から40年以上前はアマチュア無線が”キングオブホビー”と言われ船舶通信士が花形の職業だったんですが。

日本船には付き物の神棚も祀られていました。

上下に動くメータはそれぞれ船首、船尾の喫水を表示します。

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神棚の下には防災時には船上基地局としての衛星通信機能を装備。

Dsc_03975 実習生が乗船しているための監視用に設備している?。

夜間通行監視警報装置(扉警報表示・通話)

Dsc_03935 コースレコーダとインターホン

Dsc_03945 左盤には上からNo.1・2GPS NAVIGATOR中段にGPS COMPASS下段にはECHO SOUNDER(音響測深器)、右盤にはDOPPLER LOG(船速計)、SATELLITE LOG、水温記録計が設置。

Dsc_03955 以上が操舵室内の装備ですが写真に撮り忘れてた設備にはスラスターの可搬式操作盤とタッチパネルの海図など。

次は操舵室から2階下(上甲板下)の機関制御室に行きました。

自分も建物で「弓削丸」よりも大きい設備(受配電盤・自家発)の保守(電気、機械、通信)をしていたので目新しさは感じなかったけど流石に船乗りを教育するため機器銘板や操作名が英語表記に成っていたね。

Dsc_03985 主機(プロペラを回すエンジン)と付属する各種圧力・温度モニタ

Dsc_03995制御室右舷後方の窓から見たエンジンルーム。

両サイドに600KVAの発電機、中央に主機配置。

左手前に見える太いケーブルが発電機の電気の取り出し口。Dsc_04025↓左舷から見たエンジンルーム手前がNo.2発電機

Dsc_04085機関監視制御盤。中央に本船の形に沿ってアナログメータが配置されている。船首にはバウスラスターの翼角と電流、船尾のプロペラの後ろは可変ピッチプロペラの翼角、舵角指示計など。

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主機、No1、No.2発電機のCO2局所消火装置盤が設置されていますがノズルからCO2が噴射されると思けど、それぞれのエンジン部分に向けて噴射されるのか?区画で別れてたら単純に扉を閉鎖し、その部屋にガスを充満する方法だけど。

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制御室前部の部屋には実習生用の模擬始動起盤・受配電・直流電源設備が有りました。一次側の入力は給電され、二次側の負荷は繋がっておらず操作するための制御系のDC電源が入っており始動器や遮断器などの操作が通常と同様に行えます。操作方法や動作原理を理解するため実機を使って勉強。

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機関制御室の船首方向には教室が有りました。

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最後に船首楼甲板のウインドラス(揚錨機:錨を上げ下げするウインチ)多くは写真のように係船用のホーサドラム付き、を撮影。

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下船し全体を撮影しました。

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新しい「弓削丸」の仕様です。

延長:56.34m、幅10.6m、深さ:5.8m

総トン数:370t、航海速力:12.5kt、定員:60名

また災害支援船としての機能も有しており支援物資輸送はもとより給水、給電および携帯電話基地局として機能します。ちなみに先代の3世、弓削丸は阪神大震災で支援物資の輸送に従事しました。

今回の見学会では乗船前に記念品として大きめのエコバックと紅白餅を頂きました!。

Dsc_04325_2 今回は「新弓削丸」を見学出来て大変良かったです。20代の頃は船舶電気設計の仕事もしていたので新造船を見学するのは40年振りで搭載された設備も時代の流れを飛び越える進歩で見学出来てホント良かったな~。

今回のお披露目会を企画して下さった方、船内で案内して下さった弓削丸の船長をはじめ乗組員の皆さん、弓削商船在校生の皆さん有難うございました。

商船学校の皆さんと船乗に成るプロセスは違うけれど、目標に向かって自分もメチャ勉強もしましたが縁が無かったのか夢で終わってしまいました。リタイヤした今でも船への憧れは有って写真を撮っています。今では絶滅危惧種の無線の免許証。+αの海技免許が欲しかったな~。

Photo

2024年4月14日 (日)

「さんふらわあ かむい」進水式 内海造船(株)因島工場

Dsc_0662 令和6年4月11日、大安吉日に内海造船(株)因島工場に於いて(株)商船三井さんふらわあ発注の15,600総トン型旅客船兼自動車航送船「さんふらわあ かむい」の進水式が行われました。

見学開始時間より5分ほど経って行くとLNG燃料船のフェリーなので多くのメディアにも取り上げられていたので、平日にも関わらず大勢の見学客で賑わいました。

入場時には何時も通りレモン生産日本一の瀬戸田レモンを使用した粉末レモンの飲料を頂きました。

Dsc_05765 写真の通り見るからに今迄のフェリーの船首形状と違う事が分かります。また「さんふらわあ」と言えば船体の色は白で統一されており見るからに今迄見た船とは違う印象でした。

船台に着くと普段、撮る事が出来ない写真をバシバシ撮ります。

満潮時間に成る頃には命名・支綱切断する主賓を内海造船社長によりエスコートされ式場に来ている来場者全員の拍手で入場されました。

進水式の始まりは君が代に合わせ国旗掲揚から始まります。

次には主賓(基本的にはオーナーが行う事が多い)のセイコーマート代表取締役会長により船名の命名が行われました。ここでも拍手がおきました。Dsc_0599 続いて進水作業の開始です。手順の指示が出ます。

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号鐘と共に1ば~ん(作業員準備配置)2ば~ん(船首盤木の取り外し=あくまでセレモニー用)

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3ば~ん(進水台と滑走台とを繋ぎ止めておくトリガーの安全装置の解除)が行われ、いよいよクライマックスの支綱切断の瞬間です。(支綱切断は主賓の御婦人が行われます。)

シャンパンが割れると同時にトリガーが解除され船は滑るように進水して行きます。

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今日も新しい船の誕生を見る事が出来て感動です。

造船所を退出する時に貰ったスペック内容を分かり易くアレンジし写真を添付します。

<特徴>

1.本船は1機1軸、1舵(推進用エンジンが1台でプロペラが1台で舵が1台)を備えた旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は、船首右舷および中央に装備されたランプドアと艙内ランプにて行います。

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2.風抵抗を低減する大型の風防及び船首形状とした”維新船型”(*1)を採用しています。(*1)維新船型:"Innovation in Sustainability backed by Historically Proven, Integrated Technologies"→”ISHIN”、頭文字より。

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船首上甲板のブルーワークの先端部が湾曲せず平坦に成っています。Dsc_0599_2 また、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置”STEP”(*2)を採用しています。(:2)STEP:"SPRAY TEARING PLATE"、波浪中の波を迎える船首喫水線上の板状の省エネ装置。バルバスマークの上に有る三角形の物。

Dscn1455step 3.航海中の横揺れを防ぐためのフィンスタビライザを備えているほか、(写真は収納されている状態、使用時は向こうから手前にヒレ状の物が出てくる)Dsc_0580 バウスラスタ2基(旋回や横移動=離接岸する時に使用)

Dsc_05855 およびスタンスラスタ1基、ポンプジェット(*3)1基、バブル付吊舵を1台装備すると共に、5翼可変ピッチプロペラを備える事で、操船性を向上させています。

(*3)ポンプジェット:船底に装備される水流ジェット方式による推進装置。

4.主機関、発電機関及びボイラーは、重油とLNG燃料双方を切り替えて運転可能な二元燃料仕様と成っています。

5.昇降設備としてエレベータを装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板および旅客乗船口から客室に直接移動可能と成っています。

<主要目>

全     長                 約199.40m

   幅   (型)                28.60m

深     さ(型)                 6.85m

計画満載喫水 (型)                 6.87m

総 ト ン 数                約15,600トン

載 貨 重 量(計画満載喫水にて)        約5,805t

車 両 搭 載 能 力 13mトラック            約155台

         乗用車               約 50台

旅 客 定 員                     157名

乗  組  員                      30名

主機関  三井造船-MAN B&W 12S50ME-C8.5-GI型 二元燃料ディーゼル機関1機1軸 連続最大出力 21,240kwX135.0min-1X1

航 海 速 力          約24.0ノット(約44.5km/h)

資     格 JG 第二種船 非国際(国が行う検査によって建造)

航     路                   大洗~苫小牧

        起 工 年 月 日  2023年 9月14日

        進 水 年 月 日  2024年 4月11日

        完 工 年 月 日  2024年12月 下旬

今回も記念として内海造船さんからは粉末レモン飲料と商船三井さんからは”商船三井さんふらわあ”と書かれたステッカーとクリアーファイル、パンフレットを頂けました。何時かは是非のんびりと船旅をしたいな~。

内海造船(株)さん(株)商船三井さん有難うございました。

2番船も必ず見学に行かせてもらいます。

2024年3月16日 (土)

海上自衛隊 掃海艇MSC-683「つのしま」さようなら!そして有難う!!

Dsc_0029500 阪神基地隊(神戸)の第42掃海隊に属し「なおしま」と共に大阪湾および紀伊水道における警戒監視と爆発性危険物の処理などの任務を行っている「つのしま」が令和6年3月12日、呉基地に於いて自衛艦旗の返納行事を行い、同時に艇名と艇番号も消去され退役と成りました。日中における呉基地への航路である因島大橋を通過する時にはお見送りに行っていたのに寂しい限りです。ただ第45掃海隊のMSC-689「あおしま」が第42掃海隊に転籍となり3月9日には沢山の人に見送られながら母港の函館を出港しました。木造船の掃海艇は年々、退役しており、そう遠くない日には因島大橋でのお見送りもいずれ無くなるでしょう。

令和5年10月22日、尾道港の一般公開で「つのしま」を初めて見学した日が見納めの日と成りました。

Dsc_0381500 マストにはwelcomeの歓迎旗で迎えてくれました。少し並んで見学へ。

まずは船首甲板の22mm機関砲ですね。

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次は艦橋に上がると旗箱が両舷に有りました。思った以上に装備されているんだな~。

Dsc_0388 船橋の両舷側には探照灯、双眼鏡と磁気コンパスが装備されています。

探照灯は前面にシャッターが付いており向かって左上に有るレバーを上下してモールスによる発光信号を送る事が出来ます。

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Dsc_0389 そして右舷艦橋内から見える双眼鏡と磁気コンパス

Dsc_0396操舵室内を右舷から見ると青・赤のカバーが掛けられた艇長席が有ります。

色分けは階級によって決められており2等海佐までの艇長の席と成ります。

Dsc_0400 左舷側は赤一色の席で隊指令などの一等海佐が座る席と成っています。

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操舵室上部前面には航海計器が装備。

Dsc_0406 左から風向風速計、(前後進の速度計、回転計、舵角形)2組。天井に有るT型のハンドルはコンパスデッキに有る探照灯の方角操作ハンドルです。下部センターライン上に有るのは磁気コンパスです。右側にある画面は海上版のナビの様な物に見えました。

Dsc_0403ship また舵輪の隣にはレーダが有ります。

Dsc_0401 中心が「つのしま」の位置で、上側が尾道港の海岸線で下側が向島の海岸線に成ります。向島ドックの浮きドックが長方形としてハッキリと分かりますね。

操舵室を出て後部甲板に行くと、もやい綱が綺麗に整理されてました。海上自衛隊では入出港の時には、もやい綱が海水に浸からない様に気合を入れて皆で引っ張っています。私も電気関係の仕事をしていたんで工事や仮設などでケーブルを這わす時は踏まれない様に養生したり気を使っていました。この写真を見て綱を大切にしているのが分かります。

Dsc_0409 水中ドローンの一種に思える機雷処分具です。

Dsc_0408 通信士に成るべく勉強した自分としては自衛艦などで何時も気に成るのはアンテナ群です。地デジANT以外にワイヤーANTとホイップANT等々沢山あります。

因みに操舵室内には”JSQG”の名板が有りました。

Dsc_0419500 見学を終え自宅に帰り今日夕方には出港するのかな~?と思いながらマリトラを時々確認してました。夕方、尾道港を出港しました。取り敢えず因島大橋に来る事を願って出動。状況的には薄暮なので撮影は厳しい感じで待機しました。

向島を大きく迂回しながらこちらに向かって来るのが見えました。

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暗くなる前にどうにか来て欲しいと祈りながら自衛艦旗とUW旗を掲げました。

既に太陽は山の向こうに沈み薄暗く成ってしまいました。なので写真もブレブレ。

マストの中間に「つのしま」が回答旗を揚げてくれてます。

Dsc_0428 目の前に来た時には艦橋から自衛艦旗を振ってくれました。

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Dsc_0455up こちらも一生懸命、帽子を振りました。

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掃海艇のスペック(主要要目)海上自衛隊のH.Pから転載します。

基準排水量:510t、 

主要寸法:長さ54m、幅:9.4m、深さ:4.2m、喫水:3.0m

主機械:ディーゼル2機2軸、 馬力:1,800ps、 速力:14kt

主要兵装:22ミリ機関砲x1、掃海装置一式

乗員:約45人

艇長をはじめ隊員の皆様ありがとうございました!。

新しい艦でのご活躍をお祈り致します。

2023年11月 3日 (金)

「BRIGHT TSUBAKI」進水式 内海造船(株)因島工場

Dsc_00571 進水式に相応しい秋晴れの11月1日、内海造船(株)因島工場で2,900TEU型コンテナ船「BRIGHT TSUBAKI」の進水式が有りました。7月20日にも同一オーナーの1,900TEU型コンテナ船「BRIGHT COSMOS」の進水式も有りました。今回の船の方が一回り大型に成っています。

入場に際して職員の方から何時もの様に生口島名産のレモンを使った粉末清涼飲料と新造船のスペックが書かれたニュースレターを頂きました。

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何時もの事ながら船台に載ってる船を真近で見ると、その大きさに圧倒されます。

バウスラスターと人間の大きさが一緒です。

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スベスベの鉄板に塗装された船体は美しく、その時を待っているシャンパン。

Dsc_00151 進水式の時間に成り国旗掲揚から始まり、オーナー命名にょり船名幕が外されました。

Dsc_0029そして号鐘により進水作業の始まりです。

Dsc_0031 続いて船首下に設置されているセレモニー用の盤木の取り外し作業です。

Dsc_0036 盤木が取り外されるといよいよ支綱切断の瞬間がやってきました。

Dsc_0038 船首のシャンパンが割れ船台を滑る様に「BRIGHT TSUBAKI」が降りて行くと、くす玉も割れ五色のテープが舞います。

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Dsc_00681 今日も新しい船が生まれた瞬間です。

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Dsc_00771 式場の主賓・来賓席の様子。

Dsc_0076_2 ニュースレターに記載されている「BRIGHT TSUBAKI」のスペックと特徴を記載します。

<特徴>

1.本船は、遠洋区域に就航するコンテナ専用船です。

2.本船は、5つのコンテナ艙に区画されており、ISO規格の20フィート、40フィートコンテナを艙内、甲板及びハッチカバー上に搭載する事が出来ます。

また、背高コンテナも艙内に3層搭載することができ、45フィートコンテナも上甲板上のコンテナ3段目以上に搭載可能となっています。

3.本船型の推進性能は模型試験によって確認されております。

また、離着岸を容易にするためにバウスラスターを装備しています。

4.省エネのためバルブ付きベッカーツイスト舵を採用すると共に、オープン型のSOxスクラバ及び尿素SCRを搭載し、環境性能の向上を図っています。

<主要目>

 全       長             約185.99m

 長       さ(垂線間)         177.20m

 幅        (型)            35.20m

 計 画 喫 水  (型)             9.50m

 構 造 喫 水  (型)            11.00m

 総 ト ン 数               約31,800

 載 貨 重 量  (計画満載喫水)     約26,928トン

 コンテナ搭載個数                2,888TEU

 最大搭載人員                      25名

 主 機 関 MAN B&W 7S60ME-C10.5-HPSCR型ディーゼル機関 1基

        連続最大出力(D.M.C.O.)  14,200kw x 100.0 min-1

        常用出力   (D.C.S.O.)(85%) 12,070kw x 94.7 min-1

 速     力 航海速力           約18.5ノット

 船     級                日本海事協会

 船     籍                    パナマ

         起 工 年 月 日   2023年 5月16日

         進 水 年 月 日   2023年11月 1日

         完 工 年 月 日   2024年 2月下旬

船台でブロックが組まれる様子です。(BRIGHT COSMOSでの写真)

Dsc_2675cosmos

Dsc_26752建造時は、この様に↑支柱でブロックが倒れないようにしていますが進水式の時には下記写真のように色んな付属物を取り付け、ガッチリと固定されています。

Dsc_0011 上記写真で見れる船台とリギンスクリューと固定されていない上段の台が船体と固定されています。

進水すると船と一体に成って船台を滑り降ります。これらの付属物は後日ドッグ入りして取り除かれます。

Dsc_0081 進水すると船台の上はスッキリと何も無くなっています。

本船が滑り降りるのは船台の上にベアリングが配置されているからです。Dsc_0084 2週間後にも今度は瀬戸田工場でも進水式が有るのでタイミングが合えば行ってみよう。

今回も素晴らしい進水式を見学出来て大変楽しかったです。

内海造船(株)さん、オーナーのMI-DASLINE S.A様ありがとうございました!。

2023年7月22日 (土)

「BRIGHT COSMOS」進水式 内海造船(株)瀬戸田工場

Dsc_0056 令和5年7月20日内海造船の瀬戸田工場でコンテナ船の進水式が有りました。丁度12時が過ぎた頃から式典が始まりました。見学者は船台の下からに成るので少し制約を受けた感じでの撮影に成ります。入場時には何時もの様に新造船のスペックが書かれたニュースレターと瀬戸田レモンを使った「ふるさとレモン」(粉末清涼飲料)と今回は中国運輸局の方からボールペンとポケットティッシュも頂きました。

Dsc_0019 今回、初めて垂直ステムの船を見ました。喫水線上の形は見た通りの真っ直ぐに成っていますが水面下はどうなっているのか?と思っていました。写真の通り少しふっくらとしたRの形状に成っていました。殆どの船は鼻の形をしたバルバスバウですが、この垂直ステムのメリットは波浪の影響を受けにくいそうです。

入場から30分で式典が始まりました。国旗掲揚しオーナーによる船名の命名除幕

Dsc_0031 そして進水準備作業で作業員の方達がセレモニー用の盤木を取り外し。

Dsc_0027 いよいよその時がやっていました。オーナーによる支綱の切断によりシャンパンが割れ本船が船台を滑ると、くす玉も割れました。

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Dsc_0093 今日も新しい船の誕生に出会えて感動しました!。

入場時に頂いたニュースレターの内容を抜粋して記載します。

< 特 徴 >

1.遠洋区域に就航するコンテナ専用船です。

2.4つのコンテナ艙に区画されており、ISO規格の20フィート、40フィート、45フィートコンテナを艙内、甲板及びハッチカバー上に搭載する事が出来ます。背高コンテナもまた艙内に3層搭載する事が出来ます。

3.本船型の推進性能は模型試験によって確認されております。

  また離接岸を容易にするためにバウスラスタを装備しています。

4.省エネ付加物として、舵板にSurfBulbを装備すると共に、オープン型のSOxスクラバを搭載し、環境性能の向上を図っています。

< 主 要 目 >

  全   長                 約171.99m

  長   さ (垂線間)            167.99m

    幅   (型)               28.40m

  深   さ (型)               14.50m

  計画満載喫水(型)                9.50m

  総 ト ン 数                約20,450

  載 貨 重 量                24,723t

  最大搭載人員                     25名

  主 機 関 日立ーMAN B&W 6S60ME-C8.5型ディーゼル機関 1基

         連続最大出力(D.M.C.O)12,000kw x 105.0min-1

         常用出力(D.C.S.O)  10,800kw x 101.4min-1

  速   力  試験運転最大          20.3ノット

         航海速力            17.5ノット

  船   級                      NK

  船   籍                      パナマ

         起 工 年 月 日   2023年3月 7日

         進 水 年 月 日   2023年7月20日

         完 工 年 月 日   2023年11月下旬

進水した後は作業員の方が整列したまま式典終了の合図を待っていました。

Dscn1252次の進水式はフェリーですね。秋ごろかな?。

2023年5月26日 (金)

「フェリー第十一おおすみ」進水式 内海造船(株)瀬戸田工場

令和5年5月23日(火)12時25分から内海造船瀬戸田工場で新型コロナが5類に移行された事から3年ぶりに進水式が一般公開されました。

発注者は「いわさきコーポレーション株式会社」と「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構」による1,500総トン型旅客船兼自動車航送船「フェリー第十一おおすみ」です。

Dsc_2590 工場の入場に際し何時もの様に”ふるさとレモン粉末」を頂きました。

先日テレビで丁度この商品が紹介されていました。

Dsc_2553_2満潮の時間に成り主賓・来賓も登場し、いよいよ進水式の時間と成りました。

”君が代”の演奏に合わせ国旗掲揚をしオナーによる命名が有りました。

Dsc_2574船名を覆う幕が外され進水作業責任者の一声により開始されました。

Dsc_2576 作業手順により盤木が取り外され(セレモニー用)安全装置の解除そしてオーナー夫人による支綱の切断が行われました!。

Dsc_2579 シャンパンが割れると同時に、くす玉も割れ船は滑る様に進水していきます。

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Dsc_26056 今日も新しい船が生まれた瞬間に立ち会えて良かったです。

入場時に貰った「フェリー第十一おおすみ」のニュースレターを書き写します。

<特徴>

1.本船は2機2軸船型の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は船首および船尾に装備されたランプドアにて行います。

Dsc_2561 2機(エンジンが2機)2軸(プロペラが2つ)の様子と船尾のランプドアの様子です。

2.バウスラスター1基および最大舵角主舵板45°/フラップ90°が可能であるフラップ舵を2枚装備し、バウスラスターとフラップ舵を併用する事で出入港時の操船性をを向上させています。

Dsc_2558 飛行機の主翼に有る上下するフラップと同じように舵の後端が左右に独立して動くように成っておりこれが主の舵に対して90°動かす事が出来る様に成っているので船尾が左右に振れる(横移動できる)。船首のバウスラスター(右下)

Dsc_2566 3.昇降装置としてエレベータを本船右舷側に装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として、車両甲板から航海船橋甲板に移動可能です。

4.省エネ装置としてエコキャップ、ラダーバルブ、船首尾フィン、船尾波整流板を装備し、推進性能向上を図っています。

Dsc_2558_2 <主要目>

 全    長                 約 76.90m

    幅  (型)                13.30m

 深    さ(型)                 9.50m 

 計画満載喫水(型)                 3.63m

 構 造 喫 水 (型)                 3.70m

 総 ト ン 数                約1,500トン

 載 貨 重 量(計画満載喫水)        約  560t

 車両搭載能力  大型バスのみ             14台

         乗用車のみ              54台

 旅 客 定 員                   500名

 乗  組  員                    11名

 主  機  関 ダイハツディーゼル6DKM-26e型ディーゼル機関  2機2軸

         連続最大出力   1,470kw x 750/215min-1 x 2

 航 海 速 力                約16.4ノット

 資     格             JG第二種船(平水区域)

 船  籍  港                鹿児島県鹿児島市

         起 工 年 月 日     2023年 2月  7日

         進 水 年 月 日     2023年 5月 23日

         完 工 年 月 日     2023年 9月中旬予定

上記の資格には平水と成っているのでこの船は錦江湾で桜島の南を航行し薩摩半島と大隅半島の鴨池~垂水港を結ぶ航路に代替船として就航されると思います。

進水式を終え作業員の方達が終了の合図が有るまで整列して並んでいます。

Dsc_2611手前に転がっているのは進水作業で外された盤木です。

進水台の上が何かサッパリしていると思いませんか?。

進水する船はスムースに進水するためと横転しないように沢山の付属物が仮止めされたまま進水して行きます。上下の写真を見比べると分かると思います。

Dsc_2565 進水の方法は完全に溶接で進水台とを溶接しているのを式前に切断します。

Dsc_2556右下に有る箱の装置によりトリガーを解除するとワイヤーが外れ船は滑って行きました。

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Dsc_2612 何度見ても、間近で見る進水式は感動を与えてくれます。

内海造船(株)、いわさきコーポレーション(株)、JRTTさん有難うございました。