海王丸Ⅱ世「海の貴婦人」令和2年12月
12月初旬、帆船「海王丸」が因島の造船所に点検整備のために入港しました。
入港2日前に左舷のアンカーを下し因島三庄町沖に錨泊しました。
私たちの様に帆船が珍しくて、タグも見学のため近くを航行?。
航海訓練をしている実習生が甲板上に並び入港の作業状況を見学しているようです。
帆船と言えども帆走するのは外洋に出て天候の条件が良い時で、通常はエンジンでの航行を行っているので煙突が何処に有るのかな?と煤煙の問題が有って船尾と思っていたら船体中央部に有りました。
普通に考えると煤煙で後部甲板に設備されているマストやロープ等が塵埃で真っ黒に成るのかと思ってしまいます。
クリスマスイブの24日に出港です。
左舷のアンカーを揚げながら二隻のタグに曳かれゆっくり離岸しました。「海の貴婦人」と呼ばれるに相応しい優美な姿を我々の前に現わしてくれました。
紺青(こんじょう)と名付けられた船首像です。初代「海王丸」から移設したものです。
笛を構えていますが、この笛は嵐を鎮め乗組員に嵐を乗り越える勇気を与える力を持っているそうです。
海王丸Ⅱ世は平成元年9月に竣工しました。
全長:110.9m、幅:13.8m、総トン数:2,556t
主機関:2機2軸フェザリング式可変ピッチプロペラ
最大速力:約14kt、最大搭載人員199人(実習生128人)
*フェザリング式のプロペラはエンジンを停止し帆船で進む場合は非常に大きな抵抗と成るためプロペラを寝かせて水流と平行に出来る機能です。
海王丸は独立行政法人 海技教育機構が所有し商船大学や高等専門学校、船員教育機関の学生を対象に航海訓練を行っています。(太平洋の白鳥と言われている「にっぽん丸」もこちらの海技教育機構に所属しています。)
豪華客船と違った美しい姿に魅了されました!。
海王丸のご安航をお祈りします。
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