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2017年1月27日 (金)

「カランセ奥尻」 進水式 (内海造船 瀬戸田)

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平成29年1月27日(金)11時10分より内海造船瀬戸田工場においてハートランドフェリー株式会社の3,650総トン型旅客船兼自動車航送船(カーフェリー)「カランセ奥尻」の進水式が行われました。今日も沢山の人で賑わいました。

今日も開場10分前に到着し正門前に並び何時もの瀬戸田名産のレモンを使った粉末ジュースとネタ元のニュースレターを頂きました。寒い冬はホットが美味しいです!。

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今日も曇天で青空をバックに晴れやかな進水式の写真を撮りたかったのにチョッピリ残念な気分でした。今日もフェリーなので?沢山の人と結構カメラを持った人が多く居ました。(自分もその一人なんですが。。。)

ニュースレターによるスペック(仕様)を記載し、補足説明を自分なりに分かり易い様に多少アレンジして記載します。(多少ニュアンス的に間違いがあるかも?。)

<特徴>

1.本船は2機2軸2舵の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は船尾に装備されたランプドアにて行います。

_dsc00031 2機2軸2舵とは主機:メインエンジン(造船所ではエンジンの事を主機と言います。エンジンルームに有るそれ以外の機器は補機と言われています。)が2機と写真にあるようにプロペラが2台有る事を2軸と言い、舵が2台有るので2舵と言います。

_dsc00011船尾に装備されたランプドア。(車の乗降用の可動橋)

2.船型は球状船首および双胴型普通船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。

_dsc00151 写真のような球状船首(バルバスバウ)にすると何故、推進性能が向上するのでしょうか?船が進む時に作る波による抵抗を造波抵抗と言い、船が推進するうえで最大の抵抗と成ります。この抵抗を小さく=波を小さくするために球状船首を設置します。この時、水中の球状船首で波が作られますが、その後、水面上の船首で作られる波が逆位相と成るため互いに打ち消しあい波が小さく成ります。ただしこの条件を満たすためには喫水線(船が沈んでいる時の水面と船体のライン)が上記写真の場合は3.8Mほど必要です。逆に球状船首が水面上に出ると造波抵抗がより大きく成ります。

船首のシャンパンの設置状況です。支綱が切断されるとリボンが掛けられたシャンパンが祝の表示の下に横に設置された三角形のパイプに当たります。

3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えてます。

Dscf40921 写真で見えるのが収納された状態のフィンスタビライザーです。手前側にフィン(翼)が出てきます。横揺れが激しい荒天時にフィンが出てコンピューター制御により横揺れが軽減されます。外洋を航行するフェリーや客船には設備されています。

4.船首にバウスラスター1台および、低速時の最大舵角70°のシリング舵を2枚装備し、操船性を向上させています。

_dsc00111 バウスラスターは船首に船体と平行に装備され、これにより横移動が出来ます。進水式に備え最終段階により台車とレールを固定されているブラケットをガス切断しています。

Dscf40941この舵は低速時にこの状態から最大舵角左右70°(通常の約倍)に動かすことが出来ます。シーリング舵の特徴としてスターンスラスタを必要とせず、その場での旋回が可能でバウスラスターとの併用で船体の横移動が可能となり岸壁などへの接岸が自船のみで行えます。

5.昇降設備として高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板から客室エントランスに直接移動可能なエレベーターを本船右舷側に装備しています。

6.船名「カランセ奥尻」のカランセとは奥尻島に咲く絶滅危惧種「奥尻えびね」のギリシャ語読みです。 えびね:ラン科の植物

< 主 要 目 >

 全      長               約87.00m

    幅    (型)             15.00m

 深      さ(型)              9.60m

 計 画 満 載 喫 水(型)               3.85m

 構 造 喫 水 (型)              4.00m

 総 ト ン 数               約3,650トン

 載 荷 重 量 (構造喫水にて)         約545t

 車 両 搭 載 能 力 8tトラック               18台             乗  用  車                    48台

 乗  組  員                    16名

 主  機  関 ダイハツ 6DKM-28e         2機  2軸

         連続最大出力  2,207kw x 750/240 min  x 2

 航 海 速 力        約17.5ノット(約32.4km/h)

 資     格             JG第二種船(沿海区域)

 船  籍  港                  北海道稚内市

 航     路               江差、せなた~奥尻

 起工年月日 平成28年8月19日 完工年月日 平成29年4月20日

一通り写真撮影を終える頃には主賓・来賓の入場により進水式が始まりました。

国歌斉唱により国旗の掲揚です。

Dscf41021続いて、オーナーにより船名の命名による除幕式です。

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そして進水作業の開始です。盤木の撤去、安全装置の解除をし最後にオーナーの女性により支綱の切断です!。シャンパンが割れました!!。

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沢山の人の祝福により、今日も真新しい純白の船が生まれました!。

船台では作業員の方達が整列したままで進水式終了の合図を待ってます。

_dsc00411帰る道中振り返り、タグボートにより曳航され艤装岸壁に係船される所をパチリと。

Dscf41172奥に見えるのは昨年9月に進水し2月28日の完工に向け最後の追い込み作業を行っている「ブルーハピネス」です。

今日も楽しい1日を過ごす事が出来ました。ハートランドフェリー(株)、内海造船(株)さんありがとうございました!。

写真を撮っていたら今流行のドローンが待機してました。今日の進水式を上空から撮影したのかな~?。

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*隣の船台では2月10日(金)に進水式が行われるRORO船(自動車運搬船)が鎮座してました。

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