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2021年1月16日 (土)

大王海運 進水式 内海造船 因島工場

Dsc_08512 令和3年1月14日(月)12時10分より内海造船因島工場で大王海運株式会社の新造船が進水しました。写真を見ても分かる通り船名が表示されていません。私も何度か進水式を見学しましたが、船名の命名が無い進水式は初めてです。これもコロナ第3波のせいで船主・来賓関係者自粛のせいでしょうか?。

それでも新しい船の誕生として一通りのセレモニーが行われました。

今回もコロナのせいで進水式は一般には解放されていませんので撮影は島内の周回道路から工場の塀越しに撮影しました。

Dsc_08351 従来通りの手順で、最初に国旗掲揚が行われ(船名の命名が行われず)

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盤木の撤去など進水作業が行われ最後に支綱が切断されシャンパンが割れました!。

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Dsc_08751 今日も新しい船が生まれました!。

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建造中の写真が少し有るので貼り付けます。

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この船の特徴としてバルバスバウ(球状船首にして造波抵抗を低減する構造)の上部に台形状の構造物により波浪中の波による抵抗増加の低減を図る”省エネ装置STEP”と言われる物が装備されています。自船のみで横移動が出来るように船首にはバウスラスター、船尾にはスターンスラスタが2基装備されています。

Dsc_06781 船首甲板上には錨を揚げたり係船ロープを巻き取るウインドラスが装備されています。

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進水式も迫り最後の追い込みです。TUGが押すことが出来るエリアのマークを描いています。

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ファンネルマークをアップで見ると大王海運(株)の船と言う事が分かりました。

Dsc_04431 平成27年6月2日には内海造船 瀬戸田工場で同じ大王海運(株)の「第3はる丸」が進水式を行っています。

と言う事で、本船の船名は「第〇はる丸」と成りそうです。

現在、第1・2・3はる丸、が運航されています。

2020年9月 4日 (金)

「神永丸」進水式 (内海造船 因島)

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令和2年9月2日(水)11時から内海造船 因島工場にて栗林商船(株)発注のRoRo船「神永丸」の進水式が行われました。

栗林商船の船名「神シリーズ」です。因みに内海造船では219年7月の「神珠丸」、11月の「神王丸」、今年5月に「神泉丸」を進水しています。今回の「神永丸」は昭和の時代に運航されていた船名の再登場と成りました。

外観上は5月に進水した「神泉丸」と同型船と思われます。スペックは栗林商船(株)さんのH.Pを参照にして下さい。

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Dsc_00521 船首のバウスラスターと船尾に2基のスターンスラスタが装備されています。

Dsc_00621 島外から小学生が見学に来ていました。*今回も一般の見学は行われていないので造船所を見渡せる周回道路の小高い法面からの撮影です。

Dsc_00721 内海造船(株)社長を先頭に船名の命名と支綱切断をされるオーナーご夫妻の入場です。

何時も通り国旗掲揚から始まりました。

Dsc_00731 左から、内海造船(株)・栗林商船(株)・JRTT(鉄道・運輸機構)さんの社旗です。

つづいて、オーナーによる船名の命名です。

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Dsc_00761 進水作業の始まりです。

Dsc_00781 一通りセレモニー的な進水作業が終わり支綱切断の瞬間がやって来ました。

オーナー夫人が斧で支綱を切断しました!。

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Dsc_00811 シャンパンが割れ進水台のロックが解除されました。

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Dsc_01101 先端で造船所の方が黄色い旗を振っていました。

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Dsc_01151 進水台の上には残されたボールベアリング。

そして指揮者の解散の合図が有るまで整列している作業員、座っているのはロック解除した作業員。

今日も新しい船の誕生に巡り合えた事に感謝です。

「神永丸」が建造されている所を適宜撮影しているので貼り付けます。

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Dsc_13801 基本的にブロックは2基のクレーンで積みます。

Dsc_13811船尾の下部エンジンルームです。 ↓エンジンルーム前部

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Dsc_13851 沢山の補機類が設置された状況のエンジンルーム。スタビライザーも装備されています。

Dsc_15031 バウスラスターとバルバスバウが装備された船首。

高所作業車もソーシャルディスタンスで作業していますね!。

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Dsc_00081 船名をいれている様です。

Dsc_15071 大型の海上クレーンにより主機の積み込み(設置)です。

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Dsc_15101 ターボチャージャーが貨物船から降ろされました。

Dsc_15171 左側には作業員の方座っていますがその大きさが分かると思います。

今回は主機(メインエンジン)の積み込みに出会えてラッキーでした。

「神永丸」の試運転や完工での出港に出会えたら良いのにな~。

2020年5月31日 (日)

「神泉丸」進水式 (内海造船 因島)

Dsc_1298 令和2年5月24日(日)11時30分より内海造船 因島工場で 泉汽船株式会社 発注のロールオン/ロールオフ型一般貨物船「神泉丸」、栗林(くりばやし)商船株式会社、用船の進水式が行われました。(現在運航している「神泉丸」の運行状況と同一として)今回の進水式は新型コロナの影響で造船所から進水式の広報も行われず関係者だけで行われていました。それでも進水式を一目見ようと一般の人達は造船所を取り巻く塀越しに、また道路の上の法面から写真撮影していました。

今回は進水式入場の際に頂く新造船の資料が無いので船名・ファンネルマークから内海造船で2019年、2020年に竣工したた「神珠丸」、「神王丸」に続く3番船と思います。同一船名の2002年に竣工している「神泉丸」は現在も運航しており代替船として今回、建造されているんでしょうね。

今回の来賓・主賓も少なくチョッピリ寂しい進水式でした。式場の祭壇には高級ミニバンから降車した内海造船の社長と船主の代表者の方と、バスから降車した8人程の来賓の方達だけでした。入場前に手前のテーブル上の消毒薬で手を消毒してました。

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進水式を待つ新造船。

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船首に飾られた社旗です。向かって右から内海造船・泉汽船・栗林商船、JRTT(鉄道・運輸機構)さんの社旗です。

船首のシャンパンはリボンで飾られ支綱が切断されると振り子の原理で上部の錘が振り落とされます。

Dsc_12581 支綱(しこう)はシャンパンを割る錘に繋がった綱を船主の方が斧で切断しシャンパンが割れたタイミングで造船所の作業員が安全装置のロックを解除して進水して行きます。

青空の元、何時もと同じように国旗掲揚から始まりました。

Dsc_1268 続いて船主による命名・除幕です。

Dsc_1269 そして、進水作業の始まりです。船首の盤木の撤去。

Dsc_12721 船主により支綱が切断されました!。

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Dsc_13081 今日も新しい船の門出を祝う事が出来ました。

何時もとは違ったか角度からの見学だったので新しい発見も有りました。

「神泉丸」の進水式を場外からでも見る事が出来て良かったです。

安全装置のロック解除する作業員が居ました。

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Dsc_13031 船台と平行に走っていたワイヤーが切り離されています。何時も見学している反対側だったんで初めて見ました。

Dsc_13032 進水台の上にはベアリングだけが残され、船首の支えや船体の下に敷かれた台も一緒に進水しました。

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Dsc_12812 こんなに沢山の付属物、外すのはドッグ入りしてだけど大変だろうな~。

進水と同時に流された盤木は作業船で拾っています。

Dsc_13112 今回進水した「神泉丸」は左舷着岸に特化した仕様?のためか操舵室がアンバランスな形に成っています。右舷に離着岸する場合は舷側を確認するため操舵室から外に出る必要が有ります。船を見て何時も思うのは操舵室がウイング一杯の幅まで無い船は風雨での入出港の時には辛いだろうな!?~。

Dsc_13001 「神泉丸」が建造中の写真を貼ります。

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_dsc09981 エンジンルーム内に設置された機器がカバー掛けられた状態

_dsc10052 クレーンで吊られたブロックを組み立てている所です。

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 バウスラスターの電動機が真上に有りますね。

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_dsc12332 スターンスラスタが2基有るのが分かります。

_dsc12392 ウインドラス(揚錨機)の油圧ユニット? ↓煙突

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船名をいれている所です。投影した文字をなぞってる?。

船名幕が無く、錨が未だ巻き取られて無い進水式2日前の状況です。暦で大安と潮汐表で満潮の時間を調べ進水式の日時を予想しました。

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やはり間近で迫力ある進水式を見たいですね。

新型コロナのワクチンが開発され平穏な日々が取り戻されますように!。

2020年2月16日 (日)

「豊洋丸」進水式 (内海造船 因島)

_dsc10181_2 令和2年2月7日(金)10時から内海造船 因島工場で福寿船舶株式会社発注/トヨフジ海運株式会社 用船ロールオン/ロールオフ一般貨物船「豊洋丸」総トン数14,000トンの進水式が行われました。

入場時には何時もの瀬戸田レモンを使った粉末ジュースを頂きました。

_dsc09821 冬はホットで飲むと美味しいです。

入場前に会場全体が見渡せる所からパシャリ。この船台ではマダマダ大きい船が建造出来そうですね。

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_dsc09761 でも近くで見るとヤッパリでかい!

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_dsc09881 この船台の隣のドッグには新日本海フェリーの「はまなす」(舞鶴~小樽航路)が今日の日を祝う様に見ています。

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_dsc09891 今日の天気は薄曇りで、写真的に逆光でチョッピリ残念な写真に成ってしまいました。(テクニックが無いので勘弁して下さい)

船首ではオーナーと造船所の社旗が気持ち良くはためいています。

左から福寿船舶(株)、トヨフジ海運(株)、内海造船(株)

_dsc09921 進水時の安全を考慮し一際大きなフロートが仮設置されています。また船尾ではタグボートも配置についてます。

_dsc09941 来賓・主賓が入場し進水式が始まりました。

支綱切断を行うオナー婦人に花束が贈呈され次に国旗掲揚です。

_dsc09971 続いてオナーにより船名の命名です。除幕され船名が披露されました。

_dsc09991 号鐘により進水作業開始です。作業員が配置に着き盤木の撤去です。

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_dsc10031 いよいよメイエベントの時間と成りました。オーナーにより支綱が切断され船首のシャンパンが割れました!。

_dsc10071 船を止めているトリガーのロックが解除され進水して行きました。

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_dsc10651 今日も新しい船が生まれました。

進水台の上にはベアリングだけが残っていました。

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_dsc10661 船台の近くにはこのボールベアリングとなる鉄球と枠が有りました。

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建造中の写真も少し有るのでUPします。

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_dsc09751_3 車両を多く積む構造上の関係から船首部の船底が絞られているので随分大きなフロートが仮設設置されてるのが良くわかります。

頂いたニュースレターからの転載です。

<特徴>

1.車両の搭載は、船尾両舷と船体中央左舷に設けたショアーランプ扉から船内に入り、艙内ホールドランプを経由して、各所定のデッキまで自走して行います。

2.本船は1層のリフタブルデッキを含む8層の車両倉を有し、乗用車、トラックおよび重車両等の積載が可能となっています。

3.電子制御主機関(ME-C型)を採用し、燃費低減および低負荷での燃焼状態改善を図っています。

4.風洞および水槽試験を行い、風圧抵抗の低減と推進抵抗の少ない流体船型を採用しています。さらに、省エネ装置として下記の各種装置を備え付けています。

・波浪中抵抗増加低減装置「STEP」 ・低摩擦型省エネ塗料

・船尾省エネフィン         ・船首カバー

・ラダーバルブ付き吊り舵      ・5翼可変ピッチプロペラ

<主要目>

全     長            約 169.99 m

全     幅               28.00 m

深     さ               24.89 m

満 載 喫 水                6.75 m

総 ト ン 数            約 14,000

車両搭載能力 ( 乗 用 車 )   約  2,000 台

車  両  倉 車両甲板(リフタブルデッキ1層含む) 8層

最大搭載人員                    18名

主  機  関 MAN B&W 8S50ME-C9.6    1基

        連続最大出力  11,400kw x 117.0min-1

航 海 速 力            約 21.0 ノット

航     路               九州 ~ 東北

船     級               日本海事協会

起工年月日 令和1年5月15日  完工年月日 令和2年6月中旬

今日も楽しい一時を福寿船舶(株)、トヨフジ海運(株)、内海造船(株)さん有難うございました! 

 

2020年1月16日 (木)

「ブルールミナス」進水式 (内海造船 瀬戸田)

_dsc07962 令和2年1月9日(木)10時25分から内海造船(株)瀬戸田工場に於いて津軽海峡フェリー(株)発注の8,800総トン型旅客船兼自動車航送船「ブルールミナス」(カーフェリー)の進水式が行われました。前日は爆弾低気圧による20m/sを超す強風と雨でしたが夜には強風も収まり翌朝には青空もチラホラ覗かせ無事予定通り進水式を見学することが出来ました。1日ずれていたら、と思うと進水式のジンクスは今回も健在でした。

_dsc07571 貰って嬉しい何時もの粉末レモンジュースとブログネタ元のニュースレター。

船首には日章旗を挟んで津軽海峡フェリー(株)と内海造船(株)の社旗が今日の日を祝うように、はためいていました。

_dsc07831 ニュースレターによるスペック(仕様)を記載し、補足説明を自分なりに分かり易い様に写真を添付したり多少アレンジして記載します。(多少ニュアンス的に間違いがあるかも?。)

<特徴>
1.本船は1機1軸船型の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は主として船首及び船尾に装備されたランプドアおよび艙内ランプにて行います。

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_dsc07761_2 2.船型は球状船首および単胴船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。

3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えてます。

_dsc07701 4.船首にバウスラスター、船尾にスタンスラスタ2台および、低速時の最大舵角45°が可能なマリナー舵を1台装備すると共に、可変ピッチプロペラを装備して操船性を向上させています。

_dsc07581 船尾のスタンスラスタ2台とマリーナ舵(外観的には違いが分からないですね)可変ピッチプロペラは油圧でペラの角度を変えられるようにするため羽が1枚ずつ組み立てられています。

_dsc07601 可変ピッチプロペラの特徴として翼角を変える事でアナログ的な細かい船速の制御や前進・後進(翼角を前進と逆にする)・停止(翼角を立てると水をかく力が無くなる)が行える事からバウ・スターンスラスタとの併用により出入港や離接岸をタグボートなどを必要とせず自船のみで効率的かつ容易に行えます。
また緊急時には前進から後進への切り替えが即座に対応出来ます。(通常の固定プロペラの場合はギヤを介してプロペラの回転を反転させる必要が有るため、エンジンの回転数を下げプロペラを停止させ反転ギヤを入れエンジン回転を上げる一連の操作が必要と成ります。)
エンジンの出力(航走条件が積荷や潮流・風の向きなどにより常時変動=エンジン出力変動が有ると効率が低下する)と燃料消費量の効率的な特性曲線に合わせてプロペラの翼角を変えて常に経済的な運行が行えます。(燃料の消費量が低減され環境にも優しい)

5.昇降設備としてエスカレーターを装備し、高齢者・身障者のバリアフリー設備として車両甲板から客室エントランスに直接移動可能なエレベータを本船右舷側に装備しています。

6.車両甲板を3層備え、豊富な車両積み付け台数を実現しています。

場内では進水式に向け作業員の方達が慌ただしく盤木の撤去をしていました。

_dsc07721 華やいだ雰囲気の中、内海造船(株)社長のエスコートによりオーナーが入場し進水式の始まりです。

厳粛な中で国旗が掲揚されました。

私の撮影位置が船台の下なので式場が見えませんがアナウンスにより主賓の入場、花束の贈呈、船名の命名と拍手しました。

命名により除幕され船名が現れました。ブルーシリーズですね!。2016年にはこの工場でブルードルフィン・ブルーハピネスが進水してます。

_dsc07811 続いて船首に残された盤木の撤去、トリガーの安全装置の解除と進みオーナーにより支綱が切断されシャンパンが割れると共に、くす玉も割れ五色の花吹が舞う中、ブルールミナス船台を滑るように進水して行きます。

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_dsc08121 沢山の人にお祝いされ今日も新しい船が生まれました。

<主要目>

・全長:約144.13m (ブルードルフィン:約144.12m)

・幅:23.00m  ・深さ:14.10m  

・計画満載喫水:5.90m  ・構造喫水:6.00m

・総トン数:約8,800トン  

・載貨重量(構造喫水にて):約3,440t

・車両搭載能力:12mトラック=70台、8mトラック=1台、         乗用車=30台

・旅客定員:6時間未満=583名  ・乗組員:33名、

・主機関:日立ーMAN B&W 6S50MC-C8.2型ディーゼル機関 1基1軸

     連続最大出力=9,945kw x 127.0min-1 x 1

・航海速力:約20.0ノット(時速:約37km/h)

・資格:JG第二種船(沿海区域)  

・船籍港:青森県青森市

    (ブルードルフィン:青森市、ブルーハピネス:北海道)

・起工年月日 令和元年5月10日  ・完工年月日 令和2年6月1日

津軽海峡フェリー(株)、内海造船(株)さん有難うございました!。

2019年12月29日 (日)

「フェリー みしま」進水式(内海造船 瀬戸田)

_dsc05942 令和元年12月26日(木)11時30分より内海造船 瀬戸田工場において独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構/三島村 発注の1,850総トン型旅客船兼自動車航送船(カーフェリー)「フェリーみしま」の進水式が有りました。

前日深夜から雨が降り、朝方にはどうにか止んだけど今日の天気予報も80%の降雨で相変わらず空模様は今にも雨が降りそうな状況ですが進水式の日には晴れるというジンクスに思いを寄せながら出かけました。

造船所に着いて直ぐに開場時間と成り何時ものニュースレター(進水する船の仕様など)と瀬戸田名産のレモンを使った粉末ジュースを頂きました。

_dsc05571 天に思いが通じたのか、曇ってはいたものの雨が降る事も無かったので何時も通りの写真を撮ることが出来ました。一通り船首から船尾に向かって気になった所を撮影しました。

_dsc05581 満艦飾(国旗や信号旗)で飾られ、くす玉やシャンパンも準備され最高の時を待ってます。

キールの写真です。これは船の横揺れを防止するための物です。

_dsc05611 前方と後方のキールの間に収納されたフィンスタビライザーが有りますが後方のキールの上に何やら・・・。

_dsc05631 網で覆われた開口部が有りますがこれは主機(推進用エンジン)や補機(エンジンルームに有る主機以外の発電機やボイラー、潤滑油冷却器などetcを言います)の冷却水取り入れ口で、上部に有る穴は排水口と思われます。

_dsc05641 推進性の向上のため船尾が絞られているのでプロペラシャフトがこんな感じで設置されています。主機が2機なので左右対称に反対側も同じ構造です。

_dsc05681 今日は学校も冬休みに成っているので幼稚園児から小学校低学年の子供さんを連れた父兄が多く居ました。

何時もの場所に陣取って周りを見渡すと殆どの人がカメラかスマホで写真を撮っています。SNSの普及もあってリアルタイムに情報発信する事で多くの人達で今日の進水式を祝福できますねー!。

そうこうしている内に来賓の方達が入場し、内海造船(株)社長のエスコートによりオーナーの三島村 村長が拍手によって入場され花束が贈呈されました。

国旗掲揚により、いよいよ進水式の始まりです。

_dsc05771 続いて三島村 村長による船名の命名による除幕です。

_dsc05791 船の大小や内航船・外航船に係わらず船名が”かな表示”であったり”漢字表示””ローマ字表示”など有りますが、何か意味があるのかな~!?と何時も思ってます。

号鐘が鳴り進水の準備作業です。

船首にセレモニー用で残された盤木の撤去と進水トリガーの安全装置の解除です。私の撮影位置からは見えないので赤手旗による確認作業合図の写真です。

_dsc05801 いよいよ三島村 村長による支綱切断です。

_dsc05831 船首のシャンパンが割れトリガーのロックが解除され船が滑り下りると、くす玉が割れ5色のテープと紙吹雪が舞い最高の瞬間がやってきました!。

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_dsc06131 今日も真新しい美しい船が生まれました。

_dsc06151 進水しても来賓・主賓の記念撮影が終わり”進水作業終了!”の号令が発せられるまで作業員の方達は整列したままです。

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ニュースレターによるスペック(仕様)を記載し、補足説明を自分なりに分かり易い様に多少アレンジして記載します。(多少ニュアンス的に間違いがあるかも?。)

<特徴>
1.本船は2機2軸2舵の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は船尾・右舷に装備されたランプドアにて行います。

_dsc05661 2機2軸2舵とは主機(メインエンジン)が2機でプロペラ軸が2つ有り舵が2つ有る事を言います。

2.船型は球状船首および単胴船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。

_dsc06121 船が進む時に作る波による抵抗を造波抵抗と言い、船が推進するうえで最大の抵抗と成ります。この抵抗を小さく=波を小さくするために球状船首を設置します。船が進む時、水中の球状船首で波が作られますが、その後水面上の船首で作られるタイムラグをもった波が逆位相と成るため互いに打ち消しあい波が小さく成ります。ただしこの条件を満たすためには喫水線(船が沈んでいる時の水面と船体のライン)が上記写真の場合は喫水線上限ほどが理想です。逆に球状船首が写真のように水面上に出ると造波抵抗がより大きく成ります。

3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えてます。

_dsc05621 写真で見えるのが収納された状態のフィンスタビライザーです。手前側にフィン(翼)が出てきます。横揺れが激しい荒天時にフィンが出てコンピューター制御により横揺れが軽減されます。外洋を航行するフェリーや客船には設備されています。最近ではRoRo船(最近の進水式では11月25日、内海造船 因島工場で進水した神王丸)などにも装備されています。

4.船首にバウスラスター2台および、低速時の最大舵角70°のシリング舵を2枚装備し、操船性を向上させています。

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_dsc05591 バウスラスターは船首に船体と平行に装備され、スラスター(プロペラ)が装備されると危険防止のため必ずそのマークが喫水上の船体に描かれます。
シリング舵は低速時に最大舵角左右70°(通常の約2倍)に動かすことが出来ます。シーリング舵の特徴としてスターンスラスタを必要とせず、その場での旋回が可能でバウスラスターとの併用で船体の横移動が可能となり岸壁などへの離接岸が自船のみで行えます。1.の写真、参照して下さい。

5.昇降設備として本船右舷側に車両甲板から客室エントランスに直接移動可能なエレベータを装備しており、高齢者・身障者のバリアフリー設備と成っています。

< 主 要 目 >
 全      長               約89.60m
    幅    (型)             15.40m
 深      さ(型)             10.35m
 計 画 満 載 喫 水(型)               4.30m
 構 造 喫 水 (型)              4.50m
 総 ト ン 数               約1,850トン
 載 荷 重 量 (構造喫水にて)         約530t
 車 両 搭 載 能 力 中型乗用車のみ          25台

          12mトラックのみ         6台
 旅 客 定 員 (24時間未満 臨時定員含む)     250名
 乗  組  員 (その他含む)            20名
 主  機  関 ダイハツ 6DKM-36e       2機 2軸
         連続最大出力 3,400kw x 600/241min x 2
 航 海 速 力    約19.09ノット(約35.35km/h)
 資     格             JG第二種船(沿海区域)
 船  籍  港                鹿児島県鹿児島市
 航     路           鹿児島~竹島~硫黄島~黒島
起工年月日 令和元年8月23日  完工年月日 令和2年3月30日

*これ以降は気に成ったことを書いてみます。

スクリューを見て気に成ったので写真を撮ってみました。

_dsc05651 これはどう見てもスクリューが立ったままで、この状態で回転しても水をかく事が出来ないので前進も後進もしないんじゃないかと?ニュースレターに記載されてませんでしたが可変ピッチプロペラと思ってます。

可変ピッチプロペラとは油圧でプロペラの翼角(ぺら角度)を可変させる機能が付いたスクリューの事です。

そのメリットは翼角を変える事でアナログ的な細かい船速の制御(0km/h~から任意の速度に)や前進・後進(プロペラ軸の回転方向はそのままで翼角を前進と逆にする)・停止(翼角を立てると水をかく力が無くなる)が行える事からバウスラスタとの併用により出入港や離接岸をタグボートなどを必要とせず自船のみで効率的かつ容易に行えます。
また緊急時には前進から後進への切り替えが即座に対応出来ます。(通常の固定プロペラの場合はギヤを介してプロペラの回転を反転させる必要が有るため、エンジンの回転数を下げプロペラを停止させ反転ギヤを入れエンジン回転を上げる一連の操作が必要と成るためタイムラグが生じます。)
エンジンの出力(航走条件が積荷や潮流・風の向きなどにより常時変動=エンジン出力変動が有ると効率が低下する)と燃料消費量の効率的な特性曲線に合わせてプロペラの翼角を変えて常に経済的な運行が行えます。(燃料の消費量が低減され環境にも優しい)

進水する方法は?2枚の写真を見比べて下さい。

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_dsc06221 この爪にワイヤーが引っ掛けられて内側の爪のロックが解除され進水します。また船以外に多くの付属物と共に進水しているのが分かると思います。船体は海側に傾斜したレール上で組み立てているので倒れたりしないように支えを付けたりしています。これらはドッグ入りした時に取り外します。

今日の進水式を見学でき楽しい一時を過ごさせていただきました!。

三島村 様、内海造船(株)さん有難うございました!!。

2019年11月28日 (木)

「神王丸」進水式(内海造船 因島)

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日の丸がはためく中でシャンパンが割れ、まさに進水しようとしている所です。

式場では気が付きませんでしたが、この写真を見て”あれっ!?”と。7月に瀬戸田工場で進水した同型船の”神珠丸”では和名の下にローマ字でSHIN JU MARUと船名が書かれているのにローマ字表記が無いのは何故?。内航船(国内の港のみ入出港)でも一般的に大型船は併記されているのにな~?この差は何なんでしょうかね~!?。

令和元年11月25日(月)10時00分より内海造船因島工場において独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 / 栗林(くりばやし)物流システム株式会社、発注のロールオン/ロールオフ型一般貨物船「神王丸」総トン数13,650トンの進水式が行われました。地元の小学生が社会見学で来て賑やかな中での進水式でした。

前日の天気予報では午前中は雨でしたが陽が明ける前には上がり路面も乾いていました。進水式は曇りですが時には陽が射したりして進水式のジンクスは今日も発動されました!。

1か月ほど前の建造中の「神王丸」です。

Dscf06591 入場時には定番の生産量日本一&国産レモン発祥の地、瀬戸田名産のレモンを使った粉末ジュースを頂きました。何時もならニュースレター(進水する船の紹介・スペックなど記載されたレジメ)を一緒に頂けるのですが船名が書かれているので命名式の前に知れ渡るので?退場時に配布して貰いました。

ニュースレターによるスペック(仕様)を記載し、補足を自分なりに記載します。(多少ニュアンス的に間違いがあるかも?。)*下記写真には確認出来なかったので参考に7月18日瀬戸田工場で進水した同型船「神珠丸」の写真を貼りつけてます。

< 特 徴 >

1.本船の積載貨物は、シャーシー、乗用車等です。

ロールオン/ロールオフ型一般貨物船とは車単独または貨物を積んだトラックやトレーラーをそのまま運べる船舶です。一般的には略してRORO船と言います。

2.車両艙は合計5層から構成されており、内2層は乗用車艙です。残りの3層には、シャーシー、トラクター等の積載が可能です。

3.自動車の搭載は、船尾左舷と船首左舷のショアーランプ扉から船内に入り艙内ホールドランプ(各層をつなぐ坂道)を経由して、各所定のデッキまで自走して行きます。

船首左舷のショアーランプ とバウスラスター

_dsc02221 下記参考写真は7月18日に瀬戸田工場で進水した同型船の神珠丸の左舷船尾(10月撮影)

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4.水槽試験による検討を重ねて創り出された、速力性能に優れた船型を有しています。またバブル付き舵等により、燃費性能に優れた船型を有しています。

下記、参考写真は同型船「神珠丸」の建造中のスタンスラスター、スクリュー、舵。

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5.航海中の横揺れを防ぐためのフィンスタビライザを備えているほか、バウスラスターおよびスタンスラスタを装備し、離接岸の性能向上を図っています。

バウスラスターと収納されたフィンスタビライザ。

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今日も式次第通りの流れで粛々と進水式が執り行われました。

来賓が入場し次に、内海造船(株)社長のエスコートによりオナー夫妻が入場し、いよ進水式の始まりです。

先ず最初に国旗の掲揚です。

_dsc02321 オーナーによる命名です。紅白の除幕です。

_dsc02341 続いて進水作業です。号鐘により作業開始!

_dsc02351 セレモニー用の船首に有る盤木の撤去です。

_dsc02381 盤木が撤去された後に船体を係留している安全装置を解除しました。

オーナー夫人により支綱が切断されシャンパンが割れ、くす玉も割れ五色のテープと紙吹雪が舞い本船は滑るように進水して行きました。

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進水式終了の号鐘です。

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未だ沢山の人が写真撮ってます。

_dsc02951 その中に今月末に、しゅん功する”神珠丸”の乗組員の方達(黄色いヘルメット着用)も見学に来ていました。これから乗船する船とオーバーラップしながら見ていたんでしょうね。

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<主要目>

 全      長              約190.00m

 長      さ(垂線間)          179.00m

    幅    (型)             27.00m

 深      さ(型)(上甲板)        22.70m

 構 造 喫 水 (型)              6.85m

 総 ト ン 数              約13,650トン

 貨 物 積 載 数  

  13mシャーシー(1,300mm L x 2,500mm B)  約192台

   乗 用 車   (4,7m L x 1,70m B)     約250台

 主 機 関 MAN B&W 9S50ME-C8.5型 (UP-RATING) 1基

      連続最大出力       15,930kw x 135.0 min-1

 速      力 航海速力    約21.5ノット(約39.8km/h)

 船      級               NK(日本海事協会)

 船      籍               日本

         起 工 年 月 日    2019年 5月14日

         進 水 年 月 日    2019年11月25日  

         完 工 年 月 日    2020年 3月 上旬

今回も小学生や一般の方の見学者が、くす玉が割れてから着水するまで大きな歓声に包まれ”神王丸”も輝いて見えました。

栗林物流システム株式会社さん内海造船株式会社さん有難うございました。

*栗林物流システム株式会社さんのH.Pを見ると今回進水した同じ船名の”神王丸”が運航しているけど船齢が20年なので代替え船に成るんでしょうね。

2019年9月28日 (土)

「アマポーラ宗谷」進水式(内海造船 瀬戸田)

_dsc05781 令和元年9月27日(金)10時より内海造船 瀬戸田工場においてハートランドフェリー株式会社さんの4,200総トン型旅客船兼自動車航送船(カーフェリー)「アマポーラ宗谷」の進水式が有りました。

今日も開場9:30分に合わせバイクで自宅を出ると空模様が怪しくポツポツと雨粒が。歌で有名な青影トンネルを抜けると本格的な雨と成り合羽を着るはめに。しかし生口大橋を渡ると雨の気配全く無し!。進水式のジンクス通り写真にも見れるように青空が見えてきました。合羽を着たり脱いだりしたので開場時間前に着かなくて心配したけど平日なので何時も通り瀬戸田名産のレモンを使った粉末ジュースとネタ元のニュースレターを頂きました。

_dsc05451 ニュースレターによるスペック(仕様)を記載し、補足説明を自分なりに分かり易い様に多少アレンジして記載します。(多少ニュアンス的に間違いがあるかも?。)

<特徴>

1.本船は2機2軸2舵の旅客船兼自動車航送船で、車両甲板への自動車の搭載は船尾に装備されたランプドアにて行います。

_dsc05531 2機2軸2舵とは主機(メインエンジン)が2機でプロペラ軸が2つ有り舵が2つ有る事を言います。

_dsc05551 船尾に装備されたランプドア。(車の乗降用の可動橋)

2.船型は球状船首およびスプリット型船尾を採用し、推進性能と耐航性の向上を図っています。また、球状船首には流氷対策として、アイスナイフを装備しています。

_dsc05641 写真のような球状船首(バルバスバウ)にすると何故、推進性能が向上するのでしょうか?船が進む時に作る波による抵抗を造波抵抗と言い、船が推進するうえで最大の抵抗と成ります。この抵抗を小さく=波を小さくするために球状船首を設置します。船が進む時、水中の球状船首で波が作られますが、その後水面上の船首で作られるタイムラグをもった波が逆位相と成るため互いに打ち消しあい波が小さく成ります。ただしこの条件を満たすためには喫水線(船が沈んでいる時の水面と船体のライン)が上記写真の場合は4Mほど必要です。逆に球状船首が水面上に出ると造波抵抗がより大きく成ります。また流氷対策としてのアイスナイフとは平成19年1月に進水した船形が似た”カランセ奥尻”の下記写真 ⇩ と比べると一目瞭然です。

Photo カランセ奥尻の船首中心線上には突起物が有りません。アマポーラ宗谷は補強された突起物で流氷を切り分けながら航行するんでしょうね。

7月18日進水した神珠丸の進水式の時に撮影したアマポーラ宗谷の船首・船尾ブロックです。バリが有るように見える補強されたアイスナイフを装備した船首部。

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_dsc00181 スプリット型の船尾(2つの穴の所にスクリューが設置されます)

3.航海中の横揺れを軽減するため、船体中央部にフィンスタビライザを備えてます。

_dsc05601 写真で見えるのが収納された状態のフィンスタビライザーです。手前側にフィン(翼)が出てきます。横揺れが激しい荒天時にフィンが出てコンピューター制御により横揺れが軽減されます。外洋を航行するフェリーや客船には設備されています。

4.船首にバウスラスター2台および、低速時の最大舵角70°のシリング舵を2枚装備し、操船性を向上させています。

_dsc05481 バウスラスターは船首に船体と平行に装備され、スラスター(プロペラ)が装備されると危険防止のため必ずそのマークが喫水上の船体に描かれます。

シリング舵は低速時に最大舵角左右70°(通常の約2倍)に動かすことが出来ます。シーリング舵の特徴としてスターンスラスタを必要とせず、その場での旋回が可能でバウスラスターとの併用で船体の横移動が可能となり岸壁などへの離接岸が自船のみで行えます。1.の写真、参照して下さい。

5.昇降設備として本船右舷側に車両甲板から客室エントランスに直接移動可能なエレベータを装備しており、高齢者・身障者のバリアフリー設備と成っています。

< 主 要 目 >

 全      長               約96.50m

    幅    (型)             15.00m

 深      さ(型)             10.05m

 計 画 満 載 喫 水(型)               4.00m

 構 造 喫 水 (型)              4.10m

 総 ト ン 数               約4,280トン

 載 荷 重 量 (構造喫水にて)         約640t

 車 両 搭 載 能 力 8tトラックのみ           21台                      乗用車のみ             53台

 旅 客 定 員  夏季 3時間又は5時間未満の時  550名

 乗  組  員                    18名

 主  機  関 ダイハツ 6DCM-32e       2機  2軸

         連続最大出力  2,648kw x 750min  x 2

 航 海 速 力    約19.25ノット(約35.65km/h)

 資     格             JG第二種船(沿海区域)

 船  籍  港                  北海道稚内市

 航     路              稚内~利尻島、礼文島

 起工年月日 令和元年5月23日  完工年月日 令和2年1月31日

進水式までには少し時間が有ったので気に成った所を撮影しました。

_dsc05591 フィンスタビライザーの後方にネットで覆われた楕円の穴と排水口らしきものが有ります。ネットで覆われた楕円の穴は冷却水の取り入れ口と思われます。(エンジンや発電機関の冷却用?)

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船体の中央部に会社名、そしてシンボルマークとロゴデザインが描かれてます。

_dsc06121 そうこうしている内に進水式の時間がやって来ました。

オーナーご夫妻の紹介と入場を拍手で迎え国旗掲揚で高揚感高まって来ました。

_dsc05651 続いて社長による命名・除幕式です。

_dsc05671 船名「アマポーラ宗谷」のアマポーラとはスペイン語で”ひなげしの花”(虞美人草・ポピー)の事です。利尻山でしか見る事が出来ないリシリヒナゲシからの由来だと思われます。*カランセ奥尻の船名も奥尻島、自生のエビネの由来だったので。

そして進水作業の開始です。盤木の撤去、安全装置の解除をし最後にオーナーのご婦人により支綱の切断です!。シャンパンが割れました!!。同時にトリガーのロックが解除され進水して行きました。

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_dsc06081 今日も沢山の人の祝福により、真新しい純白の船が生まれました!。

_dsc06141 進水して初めて海に浮かぶ「アマポーラ宗谷」を見つめる主賓・来賓の皆さんと進水式に携わった作業員の人達。

_dsc06151 進水後のトリガーの状態(両舷とも内側の爪のロックが解除されワイヤーが外れてるのが分かります。)

今日も楽しい一時を過ごす事が出来ました。ハートランドフェリー(株)、内海造船(株)さんありがとうございました!。

2019年9月18日 (水)

飛鳥Ⅱ 因島大橋通過をお見送り

_dsc03761先週、何気なしに飛鳥Ⅱのクルーズ情報をネットで見ていたら近々、瀬戸内海を航行する事が分かり本船ルート(備讃瀬戸~来島海峡)を航行するのかと思っていたらナント!因島大橋を通過する事が分かり、ウキウキ気分で今日まで指折り数え楽しみにしてました。

朝からネットで飛鳥Ⅱの航行状況を確認し因島大橋は、お昼前だな~と準備をし事前に下見をしていた撮影ポイントに。まずは見通しの良い因島大橋の下で待ってると同じように飛鳥Ⅱの撮影に来ている人がチラホラ。しばらくすると福山市鞆町と田島の間に確認することが出来ました。

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田島・横島の向こうを通り過ぎこちらに向かって来ました。

_dsc03621 郵船クルーズの飛鳥Ⅱの旅行パンフレットによると16日、横浜港を出港し日本一周の旅に出ました。翌17日の21時、神戸港を出港し瀬戸内海クルーズにより明石大橋の夜景を楽しみ、今朝は瀬戸大橋そしてお昼に因島大橋を船上から見上げる体験のようです。

因島大橋をバックに撮影したいので次の撮影ポイントへ移動しました。

待ってると中々時間が経たないのと、まだまだなんかな~と退屈にしていると露払い役のタグボートがやって来ました。因島大橋から先は狭い航路なので釣り船など航路上にいる船舶に移動をお願いします。もう直ぐだ!。

_dsc03651 灯台の所に船首のデッキが見えました。

_dsc03671 初めて間近で見る豪華客船を羨望の眼差しで見届けます。

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_dsc03751 白い灯台が見守る白い船体、グレーの大橋そして青い空と海。最高!

_dsc03771 船首部のデッキに沢山の人が出て瀬戸内の多島美と大橋を堪能していますね。自分も何時かあの中に加わりたいな~。

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2号線・三原バイパスを走る車からも因島大橋を背景に豪華な飛鳥Ⅱを見て”うわぁ~!”って感嘆してる沢山の人達が居るだろうな~。

_dsc03941 細島の向こうへと。

”飛鳥Ⅱのご安航をお祈りします” 。

 

2019年9月 1日 (日)

大型船の入港・出港の風景

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_dsc08961 ”日新丸”は長年、南極海での調査捕鯨の母船として活躍していましたが日本が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことから7月からは日本沿岸の排他的経済水域(EZZ)内200海里(約370km)での操業に向け整備を終え6月29日、因島を出港しました。

私が子供の頃には鯨肉は安価でどこの家庭でも一般的に食べられており、小学校の給食でクジラの竜田揚げがメチャ美味しかったのを今でも覚えています。

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船舶も車の車検に相当する検査が有ります。船検は5年に1回行われる定期検査(詳細な検査)と毎年行われる中間検査(簡易な検査)が有ります。比較的大きなドッグが有るJMU因島工場には多くの大型船が入港します。

_dsc08661 さんふらわあ さつま”が6月22日にやってきました。2018年”さつま”と同時期に建造された同型船の”きりしま”は大阪ー志布志(鹿児島)航路に就航しています。この二隻は名誉ある”シップ・オブザ・イヤー2018 大型客船部門賞”を受賞しました。受賞理由は二重反転プロペラ(プロペラが同一の軸に2枚装備され互いが反対方向に回転しています。)とハイブリッド推進システム(”さつま・きりしま”の場合は入出港時にはモーターで推進する仕様)を導入し高い省エネ性能と操船性を両立させたのが主な理由だそうです。

_dsc08681 1年ほどの航海で所々、錆が出てますね。特にアンカーの錆が波風で後方と下部の船体に付着してます。

_dsc08741 巡視船PLHー05ざおう”との2ショット。

ドッグでの点検・整備も終わり7月7日試運転を燧灘で行い百貫島と因島の間に錨泊しその後、大阪に向け出港して行きました。

_dsc09801_3 掃海艇の後方で出航に向け錨を上げています。錨を巻き上げる時には海水をポンプで汲み上げアンカーチェーンに噴射し付着した泥などを除去します。この時、”さんふらわあ さつま”は試運転航海の信号旗RU1を揚げています。

_dsc09841 この後、私が”ご安航を祈る”の信号旗UWを掲げたので、その返礼としての回答旗UW1に変わりました。我々に対しての回答旗に感激です!。

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_dsc09921 ”さんふらわあ さつま”の乗組員の皆さん有難うございました。お元気で!。

7月10日、はるばる沖縄から巡視船”おきなわ”がやって来ました。

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Dscf00801 正しく日本の領土・領海の最前線で日々監視の目を光らせる激務が伝わって来ます。

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点検整備も終わり、真新しく成った”おきなわ”の出港に際し係留している掃海艇の”みやじま”がUWの信号旗を掲揚しました。海の男達の紳士な対応に感動!。

_dsc01141おきなわ”が出港して行きます。我々も心を込めて見送りしました。

_dsc01171何時もこんな感じで、見送りをしています。旗は上からUW”ご安航を祈る”です。

_dsc01191 LED表示板には造船所の人達に対して”お世話に成りました。”の表示、汽笛長音一発そして回答旗のUW1が掲揚されています。

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おきなわ”の仕様は、全長:105.4m、幅:15m、速力:22ノット、航続距離:6,000海里、乗員:69名、主要兵装:40mm単装機銃・20mm単装機銃、搭載ヘリコプター:「ベル212」中型ヘリコプター

これからも我が国の海上の安全・治安の確保をお願い致します。

8月9日には内海造船 瀬戸田工場での点検・整備も終わり巡視船”きい”が和歌山に向け出港したようなので因島大橋へ見送りに行きました。

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巡視船PLHー05”ざおう”の「PLH」は「atrol Vessel arge with elicopter」つまりヘリコプター搭載型の巡視船です。”ざおう”はその船名から分かるように第2管区海上保安本部が有る宮城県塩釜港を母港としています。建造から既に37年経過しており建造費の抑制から大規模な改修工事が行われました。外観的には操舵室と指令室を含む最上階の船橋が撤去され、新しく一回り大きく、現在の巡視船と同じ大きさの操舵室・指令室に成りました。

_dsc08691 約32億円をかけ6か月に及ぶ大幅な改修工事により新しく生まれ変わった”ざおう”は3度の試験航海をへて7月31日、母港である塩釜港に向け出港しました。

7月17日、試験航海からの帰港時の写真です。全てが新しく成り現在の巡視船と見違えるほどに綺麗に成りました。

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8月6日巡視船”やひこ”が第九管区伏木海上保安部(富山県高岡市伏木港)に向け出港しました。

ドッグ入りした時の状況。遠めでもアンカー周り、甲板に錆が見えます。

また船首には35mmと20mm機関砲が装備されています。

_dsc09941 点検・整備を終え綺麗にお化粧直しをして出港です。

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Dscf01331 日本海の安全・治安の維持をお願いします!。

8月1日、神戸から母港、広島港に向け布刈瀬戸を航行する”STU48号”ですが船体にUW2の表示が有りますがこれは造船所では入港する船に信号旗で掲揚表示しています。STU48号では船体に信号旗を書く代わりに文字で表示しています。UW2は”歓迎”と言う意味です。つまりSTU48号劇場船に乗船してくれるファンの方々へのメッセージと成っているんでしょうね~?。

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8月16日、”たんさ”が試運転から帰って来ました。入港した当時の船名は”資源”でしたが一般公募で変更されました。この船はその船名からも分かる通り海底探査を行い海底資源を調査する三次元物理探査船です。ノルウェーの会社から買い取りJOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が運用します。

_dsc01411全幅が40mも有り、その畏怖堂々とした姿が昔の軍艦を偲ばせるような船形です。本船の仕様は、全長:102.2m、最大速力:18ノット(約33.3km/h)

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_dsc01481 この船は海底探査を行う特殊な機能を有している事からノイズや振動を極力抑えるために発電機による電気推進としています。煙突も船首部に有るので発電機関も船首部に有るのかな?。

8月18日、近海郵船の”とかち”が出渠(しゅっきょ:ドックから出て行く事)し、そのまま出港しました。

_dsc01581 とかち”の仕様は全長:166.7m、全幅:24.00m、航海速力:23.7knt(約44km/h)積載能力:128台/12m換算、乗用車:103台、冷凍用電源:36個、敦賀~博多を就航。

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_dsc01731 8月18日には日本海運株式会社の”ひまわり 5”が出港しました。日本海運株式会社は日本通運グループの海運会社です。

_dsc01741 ”ひまわり 5”は東京ー博多・瀬戸内航路に就航しています。仕様は全長:166.90m、全幅:27.00m、航海速力:23.0ノット(約43km/h)、主たる積荷:乗用車251台、シャーシ160台。

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_dsc01761信号旗はRU1試運転航海とUW1返礼の回答旗が掲揚されています。

_dsc01821 船首のタグボートは沖合まで本船を曳航し船尾に居るタグボートは緊急時のブレーキ役です。